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ネット版 改善改革探訪記 №260
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6次産業化で障害者たちに多彩な仕事を提供する会社

 ココトモファーム探訪記


IT企業「ネットアーツ」の社長、齋藤秀一さんは、子どもの頃、人とのコミュニケーションが苦手だった。集中力が続かず、成績は赤点ばかり。「発達障害だった」とご本人は書いている。

いろんな仕事を転々とした後、パソコンショップで働くようになり、お客さんのパソコン操作を手伝うようになって店長を任され、やがて、ショップの仲間とともに、30歳で、IT企業「ネットアーツ」を創業した。

このネットアーツに、放課後デイザービス事業者から、仕事のインプットとアウトプットを管理して、保護者と支援自治体に報告書を作成するためのシステムを作ってほしいという依頼が持ち込まれた。

外から観察するだけでは本当に役立つシステムは作れない。そこで、齋藤さんは、「(株)まなぶ」を起業して、自ら放課後デイザービス事業を運営してノウハウを蓄積。「障害者福祉事業者向け施設運営管理システム=HUG(ハグ)」を完成させた。

放課後デイザービスの対象は高校生まで。18歳以上の障害者は一般企業で働くことが想定されている。だが1人月5万円の納付金を支払うこと障害者雇用を免れる企業が少なくない。そんな中で障害者たちに働く場を確保するために、齋藤さんは、HUGの売り上げの一部を投じて愛知県犬山市に2万6000坪の農地を確保。3つ目の会社、ココトモファームを創業した。ここで米を栽培し、米から米粉、米粉からバウムクーヘンをつくって、全国15店舗で販売を始めた。農業、製造、販売の3つの分野にまたがる6次産業で、障害者たちは健常者たちと一緒になって様々な仕事について働いている。

 
●本文 → 
saito-shuichi.pdf へのリンク
●取材先  ココトモファーム
●掲載先 → リーダーシップ 2023年11月号
(発行元・日本監督士協会のURL:http://www.kantokushi.or.jp/


米粉のバウムクーヘンをつくる画像クリックで本文表示



「仕事の事典」の関連事例

●放課後デイサービスサポートシステムを開発する
http://www.souisha.com/jirei13/1313-14

●大切なのは人から「してもらうこと」ではなく「してあげること」→ 
http://www.souisha.com/jirei14/1401c16

●ココトモファームで障害者たちに農業・製造・販売の仕事を提供する
http://www.souisha.com/jirei14/1404c15