絵で見る創意くふう事典 》 改善改革探訪記 》 №100 | ||
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ネット版 改善改革探訪記 №100 | ![]() |
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文字と絵文字のコミュニケーション | ||
■交通標識や禁煙マーク、トイレのマークなど、街の中には様々な絵文字があふれている。村越愛策著「図記号のおはなし」によると、そのルーツは1万5000年前にさかのぼるという。 ■アルタミラやラスコーの洞窟壁画には写実的な動物の絵とともに抽象的な記号が残されていた。縦に引かれた1本または2本以上の線や点線は男性を、三角や楕円に縦線を入れた形は女性を表した。これが絵文字のルーツであるらしく、そこから象形文字が生まれ、それがさらに筆記具や書く材料の変遷の中で書きやすさが追求されるうちに抽象化、単純化されて文字になったようだ。 ■人間同士のコミュニケーションでふたたび絵文字が活発に使われるようになったのは、交通手段の発達で異なる言語圏間でコミュニケーションの必要が生まれたからである。加えて印刷技術の発達で絵の複製が容易になったことも関係している。現代ではIT技術の発達で、さらに個人のレベルで写真や画像の複製が簡単に作れるようになった。携帯メールではボタンひとつで絵文字を打ちこんで感情やイメージを伝達する。 ■文字の場合、読み手はひとつひとつ目で追って自分の頭の中でイメージを再構成するが、絵文字は一瞬で具体的なイメージを伝える。情報伝達のスピードもインパクトも飛躍的に向上したが、同時に送り手が読み手のイメージまで規定してしまい、想像で膨らませる余地を奪っていることも事実である。 |
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