絵で見る創意くふう事典  》 編集のねらい
 
TOP 編集のねらい 5S 安全 品質 作業 治工具 設備 省力 環境 コスト 事務 IT化 組織 顧客 地域 探訪記 解説 総目次 索引
 
i編集のねらい  
 このページの掲載項目→                      ●提案制度調査との関わり
●書籍版「絵で見る創意くふう事典」の発刊
●ネット公開のいきさつ
●創意社について
●リンク先
●お問合せ先
 
1.提案制度調査との関わり  


このサイトの編者、山口幸正は、1973年から1985年までの12年間、産業教材出版業、㈱近代経営社の創業者、故山田宏氏(1923-2006)の下で、提案制度調査を担当していました。山田氏は1956年以来、当時大阪に本社を置いていた住友金属工業、松下電器産業、久保田鉄工など1業種1社の数十社の人事担当者による勉強会(任意団体・日本HR協会)を主宰していた人です。

月1回開かれていたその例会では、従業員の参画意識を引き出すためのHR(Hmumam Relations、人間関係)手法のひとつとして、朝礼、社内報、誕生会…などとともにしばしば提案制度が取り上げられ、メンバー企業間でその進め方が情報交換され、提案実績に関するアンケート調査が行なわれていました。当時の提案制度は、従業員に自由に提案させることで、会社との間に良好な関係をつくり、参画意識を高める方策ととらえられていました。

私、山口が調査を担当するようになったのは、それが少し変化し始めた頃でした。高度成長で勢いを得た日本企業が従業員の高い忠誠心を背景に、アメリカから入ってきたQC手法を定着させるというねらいもあって、全員一丸となって改善を推し進めるようになっていっていたからです。提案制度は、参画意識を引き出すためのものから、具体的な改善を引き出すためのものへと変わりつつありました。ZD(Zero Defect)運動、QC(Quality Control)サークル活動、JK(自主管理)活動などの小集団活動が始まり、その改善アイデアを水平展開しての個人単位の改善を提案・報告させ、表彰するための手段となり、提案は改善の活発さを示すバロメーターとみなされていました。

そんな中で、各社で何件の提案が提出されたか、そのうち何件が採用され、実施され、どれくらいの賞金が支払われ、どれくらいの経済効果が出たか、この活動をどのように推進しているか…それをまとめた調査は、企業間の競争意識を背景に注目を浴び、参加する企業が年々大きく広がりました。

 
 
 
 2.書籍版「絵で見る創意くふう事典」の発刊  


調査への参加企業を大阪から中部、関東、全国規模へと広げていく中で、多くの改善推進企業を訪問し、提案制度の仕組みと推進方法、その中で生まれた改善事例を取材しました。この頃、トヨタ自動車の創意くふう提案事務局を担当された揖斐昇氏(1926-)と出会い、同社の「創意くふう提案」で表彰された人たちが結成したトヨタGI(グッドアイデア)クラブというインフォーマルグループを何度も取材させていただいたことが、「創意くふう」「改善」のより深い部分に触れるきっかけになりました。

GIクラブのメンバーたちは自分たちの「創意くふう」を、改善前と改善後に分けて簡潔に表現し、それに手描きの絵を添えてみんなの前で発表し合っていました。「創意くふう」表彰は、現場で働く名もない作業者がみんなの注目を浴びる晴れがましい舞台でした。彼等はまた、「創意くふう」を通じて後輩や部下を指導しました。「おやっ」と思った異常を見過ごさず、現状を確認し、異常の原因を探り、対策を提案に書いて出す。そのことを通じて自分の目で仕事を見詰め、「創意くふう」を重ねて仕事を変えていき、組織の中で自分の居場所を確立させる。その道筋をつけるために、改善の目のつけどころを教え、ときには代わりに書いてやり、賞金を部下に渡して、その後の自発的な提案を促しました。優れた提案をみんなに紹介しほめることもしました。そのように「創意くふう」を指導しながら部下をレベルアップさせ、自分自身、班長、職長、工長という階段を上っていったのです。(揖斐昇著「提案の心と創造の心」

こうした取材をベースに「提案制度マニュアル」「アイデア開発」「改善提案ハンドブック」「事務サービス改善提案ハンドブック」…など、いくつもの改善提案教材を編集し、出版しました。1981年には月刊の改善提案教育誌を創刊しました。しかし、この分野の仕事を殆ど1人で任せられてきたことに私は次第に慢心し、山田氏は次第にそれを許せなくなり、1985年には山田氏のもとを離れて創意社を起こすことになりました。

1990年には、それまで10数年にわたって100社を越える会社から取材した改善事例を書籍版「絵で見る創意くふう事典」としてまとめ、発刊しました。「絵で見る創意くふう事典」は最初に山田氏に贈りました。「発刊、おめでとう。これで祝杯をあげてください」と食事券が送られてきたことを覚えています。この本は、トヨタ自動車を定年退職後、日本提案活動協会中部本部委員長を務められていた揖斐昇氏に監修者になってもらい、揖斐氏から各社に紹介してもらったこともあって、改善のヒント集として多くの改善提案事務局から好評を得、何度か増刷を重ねました。
 

 
 
 3.ネット公開のいきさつ  

その後、いくつかの人事労務専門誌、社員教育誌などで改善の記事を書かせていただきながら、「絵で見る創意くふう事典」の増補改訂版を出すことをずっとめざしてきました。改善事例の取材を続け、それを文章化し、事例に即した絵を描画ソフトで描きました。だが、私には販売ルートがありません。揖斐氏もやがて日本提案活動協会を退かれ、出版を肩代わりしてもらえる先を見つけることもできないまま、いつしか時代が変わり、改善提案事務局にダイレクトメールを送りつづけるだけでは本は売れなくなりました。

グローバル化の波が、この国の立ち位置を変え、人々の働き方を大きく変えてしまいました。「失われた10年」の中で、リストラが進み、多くの工場が東アジア諸国に移り、国内は非正社員化が進みました。「創意くふう」「改善」が企業経営の中で重要な役割を担った時代は過去のものとなりつつありました。このままではそれまで書き溜めた取材事例は陽の目をみないまま終わってしまう。それなら、お金儲けにはならないけれど、ネットで公開しようと決めました。2007年のことです。

「創意くふう」「改善」という言葉はいまも頻繁に人々の口に上ります。しかし、大手の会社にその取材を申し込んでもほとんど受けて貰えなくなりました。働くすべての人を巻き込み、上下のコミュニケーションを通じて、改善を積み上げていくには、組織を挙げた膨大な手間とエネルギーが必要ですが、もはや、それだけの余力は残っていないようです。1人ひとりのそれぞれの持ち場での小さな「改善」をあざ笑うかのように、グローバル化圧力が、賃金の髙い日本人から仕事を奪い、賃金の安い国の人々に仕事をさせるという地球規模の「改善・改革」を推し進めたからです。

仕事というのは、先輩から教えられた通りになぞることから始まります。しかし、そのままでは仕事に使われているだけです。その上に自分なりの「創意くふう」「改善」を付け加えることで、私たちは仕事の主人公になれる。仕事の主人公となってはじめて、その向こうにもっと大きな世界が見えてくる。「創意くふう」「改善」のない社会はそもそもありえない。ただ、それが見えにくくなった。いま、それが見えるのは元気な中小企業だけです。経営者たちは、世の中の行方を見定め、お客様の支持を獲得する方法を探り、それに働く人たちの力を集中させるために、日々「創意くふう」「改善」を続けています。それを取材し、まとめることで、今の世の中の「創意くふう」「改善」の一端を見えるものにしたい。それを目標に、このサイトを充実させていきたいと考えております。

第一稿 2013/05/25 改訂 2015/08/17 2015/11/15 2016/02/28 2016/10/24 2018/06/17 

 
 創意社について  

創意社
産業教材編集出版業。1985年設立。19851996年は株式会社。小集団活動コンサルタントグループ(日本小集団活動協会:荒木良次、揖斐昇、岡田愛家、北川公彦、榊原康明、所彰一、豊澤豊雄、中野勝征、森本昭文各氏で構成)のメンバー9人と杉本勲氏(エーヴィ開発研究所代表)、山口幸正、後に松井康人氏(労務行政研究所関西支社長)が出資して㈱創意社を設立。同協会事務局を引き受ける傍ら、人事労務専門誌及び社員教育誌の取材執筆の受託、社内報編集受託、独自資料教材を出版。1996年、商法改正により最低資本金基準が1000万円に引き上げられたのを機に株式会社としては解散。以後山口幸正が「創意社」を屋号として取材執筆編集活動を行っています。
●雑誌取材執筆受託:
労務行政研究所編「労政時報」(19852012)、「月刊シルバー人材センター」(1986~2018)、学研産業教育事業部編「THINK UP」(19861990)、ブレーンダイナミックス編「燃えよリーダー」(19922003)、「ポジティブ」(20032009)、日本監督士協会編「リーダーシップ」(2010~)、日刊工業新聞社刊「工場管理」「プレス技術」など。
●単行本資料教材執筆受託:
「小集団活動実践事例集」「異業種交流事例集」(以上アーバンプロデュース)、「力強い提案活動の進め方」(PHPスライド教材)、「改善提案を100倍楽しむ本」「改善・アイデア開発ポイント集」「面白雑学大図鑑」「改善を10倍アピールする本」(以上学研産業教育事業部)、「あなたが主役になる身近なコストダウン」「現場力を強める『見える化』」「見える化・スッキリ職場づくり」「リーダーが引っ張る改善・提案」(以上日本監督士協会)など。
独自資料教材出版:
「提案の心と創造の心」(揖斐昇著)、「人事考課マニュアル」(森本昭文著)、「みんなでやろうTQC」(荒木良二著)、「絵で見る創意くふう事典」(揖斐昇監修)、「提案制度の現状と今後の動向」、「提案力を10倍アップする発想法演習」「提案審査表彰基準集」「ポストバブル期の小集団活動推進事例集」、「改善審査表彰基準集」、「オフィス改善事例集」など。
山口幸正:
1943
年兵庫県生まれ。外資系食品製造業人事部勤務の後、19731985年㈱近代経営社勤務。1985年、創意社を設立。現在は「創意社」を屋号として取材執筆編集活動を行っております
 
  
 
リンク先  

「絵で見る創意くふう事典・インターネット版」は次の各社のご支援をいただいており、その了承を得て、各社の刊行物所載の山口の取材執筆記事、事例を当サイトに再掲載しております。


日本監督士協会(http://www.kantokushi.or.jp/)
:社員教育誌「リーダーシップ」の発行元
㈱ブレーン・ダイナミックス(http://www.brain-d.co.jp/)
:社員教育誌「燃えよリーダー」「ポジティブ」の発行元
㈱日本HR協会(http://www.hr-kaizen.com/)
:社員教育誌「自己啓発」「創意とくふう」の発行元
㈱労務行政(http://www.rosei.jp/)
:人事労務専門誌「労政時報」「月刊シルバー人材センター」の発行元
学研産業教育事業部
社員教育誌「Think Up」の発行元

日本VMセンター(http://www.maroon.dti.ne.jp/nvmc/
エーヴィ開発研究所(杉本勲代表)(http://hccweb6.bai.ne.jp/mip-dmp/index.html)
 
 
 お問合せ先  

当サイトに関するご意見、お問い合わせは下記メールアドレスの「アットマーク」を「@」に変えてお送りください。折り返しご返事を差し上げます。

yamaguchiアットマークsouisha.com

ワイ・エー・エム・エー・ジー・ユー・シー・エィチ・アイ・アットマーク(@)エス・オーユー・アイエスエィチエー・ドットシーオーエム

▲このページトップへ