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ネット版 改善改革探訪記 44 BACK NEXT
加工機を内製化して多品種微量生産体制をつくる
 鍋屋バイテック探訪記

鍋屋バイテック(岐阜県関市)は送風機、発電機など自動車・家電用途以外のプーリー(ベルトを介してモーターの回転を伝える滑車)の70%強のシェアを持っている。

発注者は全国の工場や建設現場、大型施設など数万軒。1箇所からの注文は1日に1個とか2個とかごく少量で、寿司屋が目の前の客の注文に応えてすぐに握って出すように「寿司バーコンセプト」とよばれる生産方式によって14時までに受け付けた注文をその日のうちに出荷する。

1個、2個と出て行く受注のスピードに合わせて、ゆっくり作れる加工機を内製しているのが特徴だ。既製品の機械では性能がよすぎて作りすぎてしまうからである。その代わりワンタッチですぐサイズ変更できるようにしたり、1台でいくつもの工程を加工できるようにして、1人で何台もの機械を持てるようにしている。

モーターやNCシステムは外から購入するがそれ以外の機構はオペレーター出身の技術者が作る。20年前3人で始め、失敗の連続だったが、オーナーは決して叱らなかった。「そうか、失敗したか。また頑張ればいいよ」というだけだった。そう言われて何人もが気を取り直してチャレンジしてきた。

現在内製化要員は13人にまで増え、専門の工作機メーカーにも引けを取らないほどのものができるようになった。同社は創業450年の長い歴史を持った鋳物工房が前身で、何十年、何百年という長大な時間感覚の経営が生んだ奇跡と言える。


(「ポジティブ」2007年09月号で詳報)→nabeya.pdf へのリンク