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ネット版 改善改革探訪記 75 BACK NEXT
異業種交流から生まれた予防中心の歯科医院経営
 ヨリタ歯科クリニック探訪記

ヨリタ歯科クリニック(東大阪市)は7年前、治療中心の歯科医院経営から予防中心に切り替えた。歯科治療では虫歯に侵された歯を詰めたり削ったりするが、削った部分は再び虫歯になりやすい。詰めたり削ったりを繰り返すと歯が次第に失われる。痛くなってから歯医者へ行くのは遅すぎる。虫歯や歯周病の予防のためには口中を清潔にしておくことが大切で、定期的に歯医者に通って歯石を取ってもらうのがよい。それでも予防中心の歯科医療がなかなか実現しなかったのは、治療しなければ保険点数が上がらない医療保険制度のためだ。

寄田幸司院長は治療にきた患者一人ひとりに予防の大切さを説くことから始め、治療を終えると歯のクリーニングに定期的に通うことを勧めた。ターゲットは12歳以下の子供と40歳以上の女性とした。子供たちの「カムカムクラブ」というクラブでは、歯の磨き方や歯の健康の大切さを学ぶイベントを定期的に開催。40歳以上の女性に対しては「ウエルカムサロン」を開設し、くつろいだ雰囲気の中で、一人一人と対話しながらケアプランを立て、その後歯石をとって歯をクリーニングする。

カウンセリングやクリーニングでは保険点数は上がらないのだが、患者の健康意識が高まると矯正やインプラントなど保険のきかない高額治療を依頼する人が増え、十分に経営的に成り立つという。

中小企業の街、東大阪は異業種交流が盛んで、寄田院長はその中で多くのヒントを得てこの着想を得た。閉鎖的な歯科医療業界からは出てこない、新しい扉を開ける試みである。


(「ポジティブ」2008年12月号で詳報)→yorita.pdf へのリンク

カムカムクラブ