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1個づくりでお客様の心をつかむ
 オネストン探訪記

オネストン(名古屋市天白区)は金型部品の専門商社で、社内に工場を持ち、自社が販売する製品の一部を製造している。特徴的なのは12人の製造要員全員がすべての設備を操作でき、一人一人が切削、研磨、仕上げ、検査までの全工程に責任を持って製品を作り上げていることだ。同社はこれを「1個づくり」と呼んでいる。

金型というのは1個あれば何千、何万と同じものを作り出すことができる。大量生産のためになくてはならない道具だが、金型それ自体は量産品ではない。1個、2個という単位でしか売れていかず、金型部品も同じである。だが、1個か2個しか出ないものを売る効率の悪い商売、とあきらめている限り先行きも広がりも生まれない。1個か2個でも売れてくれれば十分。むしろ完璧な1個を作り、それをできる限り早く間違いなく提供することに徹していこうと佐々木正喜社長は決意した。

自社生産を始めたきっかけは、先端径がJIS規格にない丸型パンチを欲しいと言われたことだった。メーカーに再加工を依頼すると納期が遅れる。そこで事務所に研磨機を置き佐々木さん自身が先端を削り始めた。これによって納期が縮まり営業は注文をとりやすくなった。

やがて、簡単な加工なら自社で引き受けようと工場を建設。製造要員を雇い入れた。「1個づくり」のイメージが浸透して、最近ではオネストンをメーカーだと思う人が増えている。たった1個に心をこめて作る。その姿勢が評価され、現在の同社の得意先は自動車メーカー、電機メーカーなど1000社を超えている。


(「ポジティブ」2008年11月号で詳報)→honeston.pdf へのリンク
1個づくり品