絵で見る創意くふう事典  》 改善改革探訪記  》  066  
 
 TOP 編集のねらい 5S 安全 品質 作業 治工具 設備 省力 環境 コスト 事務 IT化 組織 顧客 地域 探訪記 解説 総目次 索引
 
ネット版 改善改革探訪記 66 BACK NEXT
人間の可能性を信じて引き出す
 クロスカンパニー探訪記

クロスカンパニー(東京都渋谷区)の社長、石川康晴さんは、14歳のときファッションの魅力に取り付かれ、いつか自分の店を持とう、経営者になろうと思い定めた。紳士服販売を3年経験した後、岡山市内のビルの一角に4坪の店を出店。足を運んでくれたお客に、ヨーロッパを歩いて自分で仕入れた婦人服への思い入れを語り、商品の価値だけでなく店の価値、接客する自分自身の価値をわかってもらうような売り方が効を奏して売り上げが伸びた。

1人では手が回らなくなって人を雇うことにした。自分と同じ売り方をしてもらうためには、雇用を保障して、じっくり取り組んでもらえる条件を整える必要があると、通常はパート・アルバイト・派遣という業界の常識に反して正社員として雇用。徹底的に接客技術を磨き、十分な商品知識・トレンド情報を身につけさせた。

2年前から「ベストオブクロス」とよぶロールプレイング大会を開催している。女優さんにお客様役になってもらい、5分間の応対を評価して、上位20人よって全社大会を開催。入賞者5人には1人100万円のヨーロッパ研修旅行をプレゼントする。富裕層と同じ遊びをして富裕層の心がつかめるようにするための研修である。

設立15年目の今年、店舗数200、社員数780人、売上は220億円をめざす。「ベストオブクロス」には数千万円の費用をかけている。「コストと考えれば出せる額じゃない。しかし、これは投資です」と石川さんはいう。同社が成長路線を走り続けているのは人の可能性を信じ、一人ひとりへの教育投資を惜しまなかった結果である。


(「ポジティブ」2008年07月号で詳報)→croscompany.pdf へのリンク
ベストオブクロスの一場面