絵で見る創意くふう事典 》 第4章 作業 》 L分業によって仕事を効率化する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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i作業-0413 L分業によって仕事を効率化する | ![]() ![]() |
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■アダムスミスの「国富論」の中に、ピンをつくるときどのような分業が行われているかを描いた箇所がある。 ■「1人が針金を引き伸ばし、次の人がそれをまっすぐにし、3人目がこれを切り,4人目がそれをとがらせる。5人目は頭部をつけるためにその先端を磨く。頭部を作るのにも2つか3つの別々の作業が必要で、それをつけるのが特別の仕事であるなら、ピンを白く光らせるのもひとつの仕事。ピンを紙に包むのさえ、それだけでひとつの職業なのである」 ■分業することで、1人1人の仕事は単純化される。習熟効果が大きくなり、短時間で技能が向上する。ひとつの作業から次の作業に移行するときの時間ロスが減る。そして、専用の道具や機械の開発が促進される。それらの相乗効果により10人で1人1日当たり4800本以上のピンを作っている。もし1人で作っていたとしたら1日に20本どころか1本のピンさえ作れていなかっただろう、とアダムスミスは書いている。 ■「国富論」が書かれたのは1776年。分業はあらゆる産業にひろがり、個々の仕事が高度に組み合わされて産業が発展した。私たちはその恩恵に浴して豊かさを手に入れた。 ■しかし、部分を担当する1人1人にとっては、全体が見通すことが困難になり、仕事を完成させる喜びを持てない人間をたくさん作ってしまったことも事実である。 |
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