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ネット版 改善改革探訪記 №241
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究極の編み機が誕生するまでの島正博氏と島精機製作所の道のりut

 フュージョンミュージアム探訪記


和歌山の島精機製作所の創業者、島正博会長は、緩まないネジ、冷めない弁当箱など、子供の頃から様々なものを発明し、「自分はエジソンになる」と公言してきた。隣家の手袋修理工場を手伝い始めたことがきっかけで、編み機の発明に集中するようになり、16歳で「二重環かがりミシン」、18歳で「ゴム入り安全手袋」を発明。天才少年と呼ばれた。

1960年、23歳でそれまでの手袋編み作業の効率を大幅に改善する「手袋編み機半自動動力装置」を発明。この製造販売のために「三伸精機」という会社を立ち上げ、さらに全自動手袋編機の開発を目指してこの会社を「島精機製作所」に改組した。

全自動手袋編機は2年後に完成し絶賛を博したが、機構が複雑すぎて製造技術が追い付かず、一部の機能を縮小した全自動手袋編機(角型)を開発。これがその後の島精機製作所の経営基盤を支えた。

その後、手袋からセーター編み機に重点を移し、コンピュータグラフィックスの技術を応用して、1995年にホールガーメント®横編み機を開発した。「ホールガーメント®」は「1着分丸ごと立体的」の意味。プログラムを入力すれば子供服で2030分、大人のワンピースなら1時間で編み上げる。1着ごとの受注生産が可能となり、糸は必要なだけ使い切り、ゴミは一切出ない。

島さんが権利取得した特許は650件、島精機製作所とし取得したものを合わせると1500件に及ぶ。中でも「ホールガーメント®編み機」究極の編み機と呼べるものである。

和歌山市のフュージョンミュージアムを訪ね、島正博会長と島精機製作所による発明の数々を薮田正弘館長に解説してもらった。

●本文 → fusion-museum.pdf

●フュージョンミュージアムのURL → https://www.shimaseiki.co.jp/company/other/fusion_museum/

●掲載先 → リーダーシップ 2021年7月号
(発行元・日本監督士協会のURL:
http://www.kantokushi.or.jp/


ウイリアムリーの靴下編み機を操作する薮田正弘ヒュージョンミュージアム館長写真クリックで本文表示。


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