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介護サービスの質を高める

 こうほうえん探訪記

大腿骨頚部骨折で98歳の女性がパッドを付ける生活になった。そのパッドが不快で「便所にいきたい」と彼女は訴え続けた。介護スタッフは何カ月もかけて、食事を改善して不消化便を改善。介助しながら車いすに乗れるようにし、自分でトイレに行けるようにした。これにより本人の表情が穏やかになり、周囲への気遣いも戻り、要介護度が5から3に低下した。
社会福祉法人こうほうえん(鳥取県米子市)で毎年行われる法人研究発表会では、150を超えるこうしたテーマが発表される。それらは法人全体と地域社会に発信され、全体の介護の質を高めている。
同法人は2001年、ベッドからの転落防止のために行われていた身体拘束を廃止。次いでおむつゼロを実現。それまで食事と排泄と入浴のケアを介護とする考え方を改め、その人に寄り添い、尊厳を守り、穏やかな日々を送らせてあげることこそ介護だという意識転換を図った。
すべての人を施設で引き受けることはできない。要介護度の低い人は通所介護や在宅介護によってケアすることが必要だ。研究発表の成果は法人内の各施設のほか、地域全体にもひろげられ、「遅れている」と言われる介護業界のサービスの質を高めることに貢献している。

日本監督士協会編「リーダーシップ」2014年11月号で詳報)  → kohoen.pdf へのリンク

■この記事へのコメント:
老人社会になって、介護問題は避けて通れない時代です。言葉で知っていても、いざ自分が係るとどうしていいか分からない。今回の記事は、介護の裏側を明らかにしてくれた内容です。自分のこととしてじっくり読むことをお勧めします。(創知研究所・中野勝征)


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