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ネット版 改善改革探訪記 51 BACK NEXT
従業員満足向上により成功した起死回生の社内改革
 トヨタ輸送探訪記

1999年、自動車業界への外資参入による大規模なリストラを契機として、自動車物流業界に価格破壊が起こり、自動車物流の市場価格が大幅に低下した。この流れの中で、トヨタ輸送はお客様である親会社のトヨタ自動車から相応のコストダウンを求められた。

■トヨタ車の生産工場が集中する豊田市から名古屋港までの幹線ルートはトヨタ輸送のキャリアカーで完成車を運ぶ。名古屋港から各地の港までは海上輸送し。各地の港から販売会社まではビジネスパートナーの輸送会社が運んでいる。ビジネスパートナーたちはこの頃、ディーゼル車の燃料費の高騰と排ガス規制適合車への買い替えを迫られ、それ以上のコストダウン要求に応えることはムリだと考えていた。

2002年に就任した小川徳男社長は、社員やビジネスパートナーたちと対話を重ね、次のような方針を立てた。

@従来のキャリアカーは目的地までほぼ100%車を積んで走っているが、帰りは空で走っている。お客様は親会社のトヨタ自動車だから、トヨタの新車がないところでは、空で走るしかなかった。そこで、お客様をトヨタ自動車だけに限定せず、関東の自動車メーカーにまで拡げ、共同輸送することを計画。御殿場にターミナルを建設し、そこで、積み荷を交換して帰りの実車率を高めることにした。
A数百キロ以上の遠方に完成車を運ぶとき、従来は800台積みの小型船22隻を名古屋港と各地の港を往復させていたが、22隻のうち8隻を廃船し、2000台積みの大型船4隻に切り替えて、輸送効率を高める。

■この計画を実施するために、次のような方法でみんなの力を結集し、燃費向上、安全向上、お客様第一主義に徹し、業界トップの価格競争力を回復した。
@力あるプロパー社員を幹部に取り立てた。

A排ガス規制で苦しんでいた下請輸送会社にはトラック買い替えの低利融資制度を設けた。
Bトヨタ物流システムを整備。これをマスターした高齢ドライバーに指導員への道を開くなどによってやる気を高めた。

●本文 → toyotayuso.pdf
●トヨタ輸送のURL → https://www.toyotayusou.co.jp
●掲載先 → 「ポジティブ」2007年12月号


トヨタ車を運ぶキャリアカー。写真クリックで本文表示。



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