■同じものを大量に作るとき、工程を細分化し作業を単純化すれば能率が上がる。だが、ロットが小さくなると、準備のための待ち時間が相対的に大きくなり、人数に応じて作業時間を均等に配分することが難しくなって、生産の効率が低下する。
■そこで、水周り・トイレサニタリー製品を製造している折原製作所（東京都荒川区）はライン生産からセル生産へ切り替えることにした。切り替えに際して、パート作業員の協力を得て作業を分析、疲労度をチェック、１人ひとりに面接して問題点を明らかにし、それに基づいてセル台を製作した。
■各セル台にはタッチパネルが取り付け、そこに部品の保管場所、生産計画、生産指示などの情報を流すことにしたが、そのために社内情報システムを見直し、さらには部品の保管場所・保管方法など、仕事の進め方も見直した。また、タッチパネルで仕事の手順やコツを確認できるよう電子マニュアルを作成。その過程でも作業者に参画を求めて最も望ましい作業方法を確認決定した。
■このようにして完成したセル生産システムは、それまでのライン生産の問題点を解決したことで生産性を高めたが、切り替えの過程で作業者を参画させたことで、作業者のモチベーションを高めることにもなった。
●本文 → orihara.pdf
●折原製作所のURL → https://www.orihara.co.jp/
●掲載先 → ポジティブ 2006年10月号
セル台。画像クリックで本文表示。
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