絵で見る創意くふう事典  》 第13章 お客様  》 I他にはない売り方で差別化する
 
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お客様‐1310 I他にはない売り方で差別化する BACK


このページの掲載事例→                      ●131001 鮮度管理を徹底して差別化する 
●131002 本物志向の野菜を販売する
●131003 歯科技工士の営業活動を事業化する
●131004 治療中心の歯科医療から予防中心の歯科医療へ
●131005 医薬品・化粧品のアウトソーシングを引き受ける  
●131006 家づくりの過程と価格を見える化する
●131007 空港便タクシーを運行する
●131008 クリーニングと保管サービスを組み合わせる
●131009 外国人旅行者のおもてなしに力を入れるホテル
●131010 オーガニックで独自のタオルブランドを確立する
●131011 単品生産でも利益の出せる仕組みをつくる
●131012 「店前売り」と「現金掛け値なし」で呉服の需要先を広げる
●131013 運転とともに感謝の心を教える
   
 
【131001】 鮮度管理を徹底して差別化する  


福岡県柳川市のスーパーまるまつの売場面積当たりの売上がトップクラスであることの理由は、鮮度管理と、競りへの全神経の集中にある。

■「品揃えは大手にまかせておけばよい」と松岡尚志社長は言う。限られた売場面積でナショナルブランド商品をすべて揃えるのはムリで、それよりも生鮮食品、とりわけ鮮魚と青果に力を入れている。鮮魚はその日のうちに、青果は数日以内に売り切ることのできる量を仕入れる。

■大手は鮮魚と野菜を、漁業者、農業者との相対取引で仕入れるが、中小スーパーは中央卸売市場の競りに参加し、自ら競り落とさねばならない。

競りの難しさは、大量に買おうとすると値段がどんどん吊り上っていくことだ。タイミングによって仕入れられる量も値段も変動するから、競りの成り行きに全神経を集中させ、「ここぞ」というときに値を入れる。値段とタイミングを間違わなければ、どこよりもよい商品を安い価格で手に入ることが可能になるという。

取材先 スーパーまるまつ
取材 2015/05/08
掲載 リーダーシップ2015/07
探訪記 
http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki169.html

 ←スーパーまるまつの鮮魚売場
 
【131002】 本物志向の野菜を販売する   

■農産物の価格は、販売事業者が一方的に決めており、100円の野菜の70%は流通事業者の取り分、農家の取り分は30%でしかない。

■そこで、長谷川久夫さんは、農業生産者が自分たちで決めた価格で販売できるように、茨城県つくば市に農産物直売所「みずほの村市場」をオープンした。

■本物志向の契約農家がつくった野菜が、彼らの設定した価格で店頭に並んでおり、それを本物志向のお客様が買っていく。

■お客様(会員)は1万2000人。売上は年間5〜6億円。契約農家45軒の1軒あたりの農業収入は全国平均の4倍近い800万円になる。

取材先 農業法人みずほ
取材 2009/05/14
掲載 ポジティブ2009/0
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki087.html 


↑みずほの村市場の店内
 
【131003】 歯科技工士の営業活動を事業化する  


入れ歯、鋳造冠、ブリッジなどを作る歯科技工士の多くは個人事業主で、自分で歯科医院を回って営業活動をしている。しかし、モノづくりが本職の彼らが営業に回るのは非効率である。そこで、叶ャ田デンタル(千葉県富里市)は、歯科技工士と歯科医院の間に入って営業活動を引き受けるビジネスを始めた。

■これにより、歯科技工士の仕事の能率が向上し、品質が安定し、歯科医は最短時間で歯科技工物を手に入れられるようになった。

■同社は
さらに、歯の衛生週間のポスターや保険の入れ歯と保険外の入れ歯の違いを解説したポスターなど作成して歯科医院の経営を支援。それが歓迎され、現在は全国900人の歯科技工士を3000軒の歯科医院と結び付けている。


取材先 成田デンタル(tanbouki 060
取材 2008/01/21
掲載 ポジティブ08/03
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki060.html

  
成田デンタルのポスター 
 
【131004】 治療中心の歯科医療経営から予防中心の歯科医療経営へ  

■開業10年目の寄田歯科クリニック(東大阪市)の寄田幸司院長は多忙を極め、スタッフ1人ひとりに目配りする余裕もなく、母の危篤の知らせを聞きながら、駆けつけることもできなかった。

■自分が作りたかったのはこんな歯科医院ではなかった。ではどんな歯科医院にしたかったのか。スタッフを集めて話し合う中で、「もっと楽しい歯科医院にしたい」「患者さんから感謝される歯科医院にしたい」「1人ひとりが余裕を持った仕事ができるようにしたい」という意見が出てきた。

■そこから治療よりも予防に力を入れていこうと考えるようになった。治療に訪れた患者1人ひとりに、歯が悪くなってから削るよりも健康な状態を守る方がすっと大切なことだと説き、予防のために定期的に歯の掃除に通うことを勧め、その結果、予防のために通院する患者が増えていった。

■保険適用外の予防歯科医療だけでは収入にならないが、予防のために通院する人は歯の健康意識が高く、歯並び矯正やインプラント治療など高額治療を希望する人も少なくないから、経営的には十分に成り立つ。さらに、歯のお掃除や清潔な状態に保つ仕事は女性の歯科衛生士が担当するが、自分の担当患者を持つことで、彼女らのモチベーションが高まるという効果も大きいという。

取材先 寄田歯科クリニック
取材 2008/10/03
掲載 ポジティブ2008/12
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki075.html  

←寄田歯科クリニックの受付
 
【131005】 医薬品・化粧品のアウトソーシングを引き受ける   


■外用薬専門の医薬品メーカーの万協製薬は、阪神大震災で工場が倒壊。ノウハウがあるのにモノを作れないという事態を経験した。紆余曲折を経て、ようやく新工場での操業を再開。2004年の薬事法改正で医薬品製造のアウトソーシングが可能になってからは、従来製品の製造の傍らで、スキンケア製品のアウトソ―シングを引き受けるようになった。

■他社の製造工程の一部または全部を引き受けることで新しい様々なノウハウに触れる機会が増え、その上に自社なりの工夫を付け加えて、新製品を逆提案し、それが採用されるようになって開発力が向上した。

■さらに、世間で医薬品販売のチェーンストア化が進み、大手チェーンが独自のブランドを求めたこともあって、自社製品を先方のブランドで売るOEMも伸びた。最近はさらに化粧品の製造にも進出している。

■従来製品の販売先は1社だけだった、その当時は新製品を作ってそれが売れても、なぜ売れたのかわからなかった。しかし、販売先が複数になると、この会社で売れて、この会社でなぜ売れないのかを考えるようになる。それを分析することで、より深くお客様のニーズに迫ることができるようになったという。 

取材先 万協製薬
取材  2010/07/17
掲載  リーダーシップ2010/10
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki103.html

←万協製薬の工場内部
 
【131006】家づくりの過程と価格を見える化する    


■マイホームを建てるとき、ほとんどの人はハウスメーカーや工務店に発注する。ハウスメーカーや工務店は、基礎、大工、屋根、左官、内装、建具、水道、電気などおよそ20業種に及ぶ専門業者に仕事を発注してマイホームを完成させる。ハウスメーカーや工務店からの請求書は専門事業者の費用に施工管理費や営業経費などを乗せした金額になっているが、実際に専門業者に支払われる金額よりもはるかに大きく、多分に不透明なところがある。

■建築設計事務所長の山中省吾さんは、これを「一括発注方式」と呼び、それに対して「分離発注方式」を提唱した。マイホームを建てようとする個人が専門事業者に直接発注するもので、建築設計事業者がそれを仲介するというものである。これにより、発注者と専門事業者の間に直接の人間関係が生まれ、発注者の希望を直接専門事業者に伝えることができ、個々の価格が見えるようになり、そして、価格が大幅に下がるというものである。

■山中さんはこれを「オープンシステム」と呼び、全国の建築設計事務所と連携して、そのシステムの普及啓発を目的とした「オープンネット」を立ち上げている。 

取材先 オープンネット
取材  2010/12/19
掲載  リーダーシップ2011/02
探訪記  
http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki111.html

↑施主の家族も家づくりを手伝う
 
【131007】 空港便タクシーを運行する  


■長野市の中央タクシーは1999年から7人乗りのジャンボタクシーで長野・成田空港間を5時間で運行する空港便サービスを始めた。MKタクシーの京都・伊丹空港間の空港便をヒントにしたものだった。

■当初は長野・松本空港間を考えたが、松本空港は便数が少なく、十分な利用客数が見込めず断念。長野・成田間は電車で3時間半の行程だが、上野か東京で長い乗換区間がある。JRより安い価格のジャンボタクシーで5時間で成田まで行ければ、十分にお客様を引き付けられると考えて、運行サービスを開始した。

■当初7人乗りのジャンボタクシーに乗客が1〜2人しかなく、赤字運行期間が半年間続いたが、やがて平均乗車人数が徐々に増えて赤字幅が縮小し、7カ月目にようやく黒字に転換した。

■その後、羽田便、名古屋便も運行。さらび新潟営業所を開設して新潟・成田間の運行も始め、空港便は同社の売上の6割を担う主力商品となった。現在は、新たに旅行業の免許を取得。ジャンボタクシーによる日帰り旅行の開拓に力を注いでいる。

取材先 中央タクシー
取材  2011/10/21
掲載  リーダーシップ2011/12
探訪記 
http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki126.html

 ←空港便ジャンボタクシー 
 
【131008】クリーニングと保管サービスを組み合わせる  


■東京・埼玉・千葉に130店のクリーニングチェーンを展開する喜久屋は、2003年から衣類のクリーニングと保管サービスを組み合わせた「イークローゼット(e-closet)」というサービスを開始した。

■お客様がメールで申し込むと、専用バッグと送り状が送られてくる。申込書に必要事項を記入し、洋服を専用バッグに洋服を入れて宅急便で送ると、検品後に料金が通知される。代金を支払うと、返却日に合わせてクリーニングのスケジュールに乗り、所定日まで保管の後、宅急便で送り返される。

■春の衣替えの季節にクリーニングした冬物衣料を次に着るのは、半年後に冬が近づいてきたときである。その時まで保管するというサービスによって、お客様は衣類の保管スペースを確保する必要がなくなり、同社はクリーニングの仕上げまでの時間的余裕が生まれ、最も多忙な時間帯に合わせて人を確保したり、残業させたりする必要がなくなって、仕事を平準化できる。さらにクリーニング設備は半分で済み、設備を撤去した工場は預かった衣類の保管スペースに当てることができる。

■このサービスがきっかけで、世の中に保管サービスというニーズがあることを発見したと中畠信一社長はいう。都会の住宅は一戸建てよりもマンションが主流になり、個人家庭の保管スペースに限りがある。その一方で生活の高度化、多様化で、1年に数回しか使わないものが増えている。そこで同社は、洋服のほか、和服、布団、ブーツ、ベビーカー、チャイルドシート、スキー板、スノーボードなどの保管も引き受けるようになった。

■洋服、和服、布団、ブーツのクリーニングは自社内で行ない、スキー板、スノーボードは専門業者に依頼し、チューニングし、ワックスをかけ、それぞれの品物にとって最良の状態で維持管理される。 

取材先 喜久屋
取材 2013/05/28
掲載 リーダーシップ2013/07
探訪記 
http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki147.html 

 
↑クリーニング工場内部(左)と保管スペース 
 
【131009】外国人旅行者のおもてなしに力を入れるホテル  


■出張客がホテルを選ぶとき、インターネットで目的地付近のホテルの中から、どこが安いかで決めており、結局は価格競争になる。そこで、大阪心斎橋の道頓堀ホテルは2008年、ビジネスホテルから転身し、外国人旅行客にターゲットを絞った国際化戦略を打ち出した。

■外国人旅行客は多くの場合少人数のグループでダブル・ツイン・トリプルの部屋に泊まるから。部屋数の何倍もの宿泊客を期待できる。そこで、数カ国語をマスターした従業員によるおもてなしに力を入れ、満足度を高めて、クチコミやリピーターを増やすことにつなげている。

■具体的には、デコ&ネイルの体験イベント、にぎり寿司・餅つき・たこ焼きなどの日本食文化体験、浴衣着物体験、輪投げで商品獲得を競うゲーム、生け花体験などの日替わりイベント、日替わり自家製ラーメンの振る舞い、生ビール・ワイン飲み放題などのおもてなしを行っている。

取材先 王宮・道頓堀ホテル
取材 2015/08/11
掲載 リーダーシップ2015/10
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki172.html

 
↑生ビールのふるまい(左)と着付け体験教室
 
【131010】オーガニックで独自の「タオルブランドを確立する   


■池内タオル(現IKEUCHI ORGANIC)の2代目、池内計司社長は、それまでのOEM生産(発注者ブランドによる生産)から方針を転換して、自社ブランドでのタオル生産をめざした。

■当初はコンピュータCADを駆使したジャガード織りや「エコマーク」を取得して環境に配慮したタオルづくりをめざしたが、「エコマーク」は客観的裏付けを欠いたあいまいなものだった。

1992年、今治のタオルメーカー7社で共同廃水処理施設「インターワークス」を立ち上げ、世界で最も厳しい条件下で精錬・漂白・染色した糸でタオルを織ることが可能になった。

■この施設を高く評価したデンマーク人、ライフ・ノルガード氏からヒントを得て、池内さんはその後、オーガニックのレベルを一歩一歩積み上げていった。

■環境ISO,品質ISOを取得。原料綿の栽培、製糸・精錬・漂白・染色・織りのすべてのプロセスについて事実と数字を公開。織機工場の電気をすべて風力発電によって賄い、環境負荷を可能な限りゼロに近づけた。

■こうした取り組みの結果、同社製品は世界で最も厳しい繊維製品の検査機関から最高レベルの評価を受け、世界中の最高品質しか扱わない店舗で取り扱われるようになり、当時の小泉純一郎首相が国会で言及するほどの高い評価を得て、その後も熱心なファンを増やし続けている。

取材先 IKEUCHI ORGANIC
取材 2019/06/04
掲載先 リーダーシップ2019/08
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki218.html

 
タンザニアの綿畑の作業風景(左)とショールームのオーガニックタオル
 
【131011】単品生産でも利益を出せる仕組みをつくる   


1980年当時の、山本精工(後のHILLTOP)は、家内工業的な規模で、自動車メーカーの孫請として金属部品を製造していた。同じ部品を何千個も作り続けることの単調さに耐えられなくなった山本昌作副社長が、「もう自動車の孫請けはやめよう。僕が代わりの仕事を探してくる」と提案。家族のみんながそれを了承した。

■山本さんは仕事探しに奔走し、様々な業種のメーカー11軒を訪ね、「仕事をさせてください」と頼み込んで図面をもらってきた。しかし、引き受けてきた仕事の多くは同社の技術では手に負えず、知り合いの同業他社に頼み込み、先方の言い値で加工賃を払って作ってもらい、それを横でじっと見せてもらって、加工方法を学んだ。

3年が過ぎ、蓄えが底をついたころ、ようやく自分たちの手でそれらの仕事をこなせるようになった。毎日のように条件の違う仕事をこなすのだが、そのための段取りに多くの共通要素があることに気づき、それをデータとして記録し、必要に応じて取り出せるようにするためにコンピュータを利用することを計画した。

■コンピュータを使いこなすために、山本さんは元暴走族と元ヤンキーの3人の若い社員を雇い入れ、彼等に金属加工とコンピュータを教え、日々新しい加工に取り組みながら、仕事の手順をデータ化していった。その結果、人は仕事の物をつくるためのシナリオづくりとプログラムづくりに専念し、モノづくりはすべて機械が自動的に行う「HILLTOPシステム」を完成させた。

■「HILLTOPシステム」では、たった1個を作るだけでも十分に採算がとれる。これにより、現在の同社には、オブジェ、フィギュア、銅像、ロック歌手特注のマイクスタンドなどの注文が入るようになり、ウォルトディズニー、NASAなどからも次々仕事の依頼が入っている。

取材先 HILLTOP
取材 2019/09/06
掲載先 リーダーシップ2019/11
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki221.html

 
左からHILLTOP社屋の外観、オフィススペース、工場スペース
 
【131012】「店前売り」と「現金掛け値なし」で呉服の需要先を広げる    


■三井高利(1622元和8年〜1694元禄7年)は伊勢松坂で金融業を営んでいたが、52歳の時、江戸で商いの修業を積んだ息子たちとともに、江戸に呉服商「越後屋」を出店した。

■そこには京都・大阪の商人が多くの店を構えていて、新参の越後屋が参入するには、新たな工夫が必要だった。それが「店前(たなさき)売り」と「現金掛け値なし」だった。

■それまでの商人たちは京都から仕入れた呉服を持って、大名、旗本などの屋敷を回り、反物を広げながら商いしていた。値段はその時の成り行きで決まった。支払いは盆と暮の2回、あるいは暮だけの年1回の掛け払い。支払期日が来ても「もう少し待ってくれ」と言われる場合もあったから、それを織り込んで値段をつけると、仕入れ値よりもかなり高いものになった。

■高利らが考え出したのは、訪問販売を止め、店頭で販売するというもの。これが「店前(たなさき)売り」。もう一つは「現金掛け値なし」で、商品にあらかじめ定価をつけておき、現金と引き換えに定価で販売するというものだった。

■今日では当たり前の販売方法だが、これによって、自分の持っているお金の範囲で好きなものを安心して選べるようになった。さらに従来1反単位で販売していた反物を、お客が必要とする分だけ切り売りにも応じた。また、仕立ても請け負い、その場で採寸して後日縫い上げてとどけるというサービスも行った。

■これによって呉服の需要は特定の富裕層から不特定多数の庶民に広がり、売上増え、仕入れが増えたことで仕入値も下がって、さらに売上が増え、「芝居千両、魚河岸千両、越後屋千両」と言われるほどの繁盛ぶりを示した。

取材先 羽佐田直道氏(愛知県東海市)
取材 2020/04/13
掲載先 リーダーシップ2020/06
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki228.html


駿河町越後屋正月風景図と「現金掛値なし」の看板(写真提供 三井文庫)
 
 【131013】運転とともに感謝の心を教える     


島根県のMランド益田校は合宿方式の自動車教習所で、普通車ATの場合で2週間滞在して運転を学ぶ。

■運転を学ぶためだけに2週間滞在してもらうのはもったいないとして、ここには宿泊施設、飲食施設、コンビニ、テニスコート、ゴルフ練習場、美術ギャラリーなどが備えられている。

■ここでの生活にはいくつかのルールがある。挨拶すること。「Mマネー」という地域通貨を使うこと。校内清掃、トイレ清掃、教習車の洗車などのボランティア活動をしたり、誰かに親切にされたときにサンキューレターを書いたり、改善提案を書けば「Mマネー」が貰え、それで様々なものやサービスを買うことができる。

■これらを通じて、運転技能だけでなく、交通安全、人へいたわりの気持ち、奉仕の心、感謝の心など、を学んでもらう。

取材先 Mランド益田校

取材  2010/10/29
掲載  リーダーシップ2011/01
探訪記 
http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki109.html
 
↑Mランド内の挨拶と清掃奉仕作業
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