改善の事典 》 第10章 事務 》 仕事の分担を見直す | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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事務‐1005 仕事の分担を見直す | |||||||||||||||||||||||||||||||||
このページの掲載事例 | ●100501 市税収納課を地区担当制から機能別担当制に変える | ||||||||||||||||||||||||||||||||
●100502 支払業務担当を1人に集注する | |||||||||||||||||||||||||||||||||
●100503 ピン作り作業を分業する | |||||||||||||||||||||||||||||||||
【100501】市税収納課を地区担当制から機能別担当制に変える | |||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] 市税収納課の仕事は、市税に滞納が発生したとき、督促、催告、調査、差押などによって完納に導くことである。 兵庫県川西市の場合、従来は「地区担当制」で、一人ひとりがそれぞれのやり方で担当地区の督促、催告、調査,差押にあたっていたが、、その結果、仕事の進捗や滞納者との交渉方法にバラツキが生まれた。 |
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[改善後] そこで、「機能別担当制」に改めて、職員を催告班、調査班、差押班に分けた。 担当は1ヵ月ごとのローテーションで交代する。全体の進捗状況を見ながら各班が専門的・集中的に対応するので、たとえば差押の種類が、換金に時間のかかる不動産から、すぐ税金に充当できる預金・給与・保険金の割合が高まるなど、仕事の効率が高まった。 この結果、市税収納課の職員数は2008年度に18人で徴収率90.2%だったが、2010年には職員数15人で90.7%にまで上昇。上昇率は兵庫県下でトップになった。 取材先 川西市役所 取材 2012/03/16 掲載 リーダーシップ2012/05 |
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【100502】支払業務担当を1人に集中する | |||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前]
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【100503】ピン作り作業を分業する | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■アダムスミスの「国富論」の中に、ピンをつくるときどのような分業が行われているかを描いた箇所がある。 ■「1人が針金を引き伸ばし、次の人がそれをまっすぐにし、3人目がこれを切り,4人目がそれをとがらせる。5人目は頭部をつけるためにその先端を磨く。頭部を作るのにも2つか3つの別々の作業が必要で、それをつけるのが特別の仕事であるなら、ピンを白く光らせるのもひとつの仕事。ピンを紙に包むのさえ、それだけでひとつの職業なのである」 ■分業することで、1人1人の仕事は単純化される。習熟効果が大きくなり、短時間で技能が向上する。ひとつの作業から次の作業に移行するときの時間ロスが減る。そして、専用の道具や機械の開発が促進される。それらの相乗効果により10人で1人1日当たり4800本以上のピンを作っている。もし1人で作っていたとしたら1日に20本どころか1本のピンさえ作れていなかっただろう、とアダムスミスは書いている。 ■「国富論」が書かれたのは1776年。分業による生産性向上はあらゆる産業にひろがった。 ■しかし、部分を担当する1人1人にとっては、全体が見通すことが困難になり、仕事を完成させる喜びを持てない人間をたくさん作ってしまったことも事実である。 出所 アダムスミス「国富論」 |
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