絵で見る創意くふう事典  》 第9章 コストダウン  》 D運搬を効率化する
 
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 コストダウン‐0902 A運搬を効率化する  BACK NEXT
このページの掲載事例→                 ●090201 運びだしやすいように置く   
 ●090202 豆腐をプラスチックケースに入れる
 ●090203 防雨シールを段ボールケースに入れる
 ●090204 運搬しやすい形に分割する
 ●090205 パソコンの梱包方法を簡略化する
 ●090206 バラバラの形のマフラーを運びやすくする
 ●090207 浴槽を重ねて運搬する
 ●090208 ビニールロールの落下を防止する
 ●090209 パネル積載を効率化する
 ●090210 空車で走る距離をなくす
 ●090211 ユニットバスの運搬を効率化する
 ●090212 野菜苗の輸送コストを大幅削減
 ●090213 過疎地域で食料品を共同配送する
 
【090201】運び出しやすいように置く  
モノを置くとき、次に運び出すときの運び出しやすさを考えて置く。「ばら置き」よりも「箱入り」の方が運び出しやすく、「箱入り」よりも「枕付き」、「枕付き」より「車輪付き」の方が運び出しやすい。









参考文献 
「みんなでコストダウン」(日本HR協会、1979)
   
 
【090202】豆腐をプラスチックケースに入れる  
 [改善前]
豆腐は形が崩れやすく運搬しにくい。
  [改善後]
プラスチックケースに入れることで、一般の商品と同じように取り扱いが容易になり、大量に運搬できるようになった。 
     
参考文献  今泉益正、今野卓、原政治著「現場の改善テキスト・下」(日科技連、1970)
 
 【090203】防雨シールを段ボールケースに入れる  
 [改善前]
防雨シールは100枚単位でビニール袋に納入されるが、中身が空洞のため取り扱いにくく荷崩れしやすかった。
    [改善後]
500枚単位に段ボールケースに入れて納入してもらうことにした。荷崩れの心配がなくなり、運搬、保管がしやすくなった。

     
取材先 ハーマン 
 
【090204】運搬しやすい形に分割する  
[改善前]
自動車部品には生産効率を上げるために予め複雑な形に溶接されているものがあった。
  [改善後]
修理用部品として部品センターに在庫するものについては、運搬、保管しやすい形に分割することにした。
 
     
取材先 ダイハツ工業伊丹部品センター
取材 1989
掲載 ThinkUp1989/12
 
【090205】パソコンの梱包方法を簡略化する  
[改善前]
パソコンを梱包するとき、下図のように行なっていた。

  [改善後]
梱包方法を図のように簡略化した。資材の使用量が減り、梱包・開梱の手間が減り、運搬・保管が簡単になった。
     
取材先 三洋電機
取材 1985
 
【090206】バラバラの形のマフラーを運びやすくする  
[改善前]
自動車のマフラーの形や大きさは車によって様々である。その試作品を運ぶときパレットの上にロープで固定してたが、運搬中に落下する恐れがあった。
   [改善後]
図のような専用容器を作った。伸縮自在の柵で様々な形と大きさのマフラーの落下を防止し、4本の柱の部分で上に積み重ねることができる。
   
取材先 フタバ産業緑工場
取材 1987
掲載 ThinkUp1987/11
 
 
 【090207】浴槽を重ねて運搬する  
浴槽をトラック輸送するとき、中が空洞であるためかさばって輸送効率が悪かった。そこで、浴槽を下向きに重ねて運搬することにした








取材先 東陶中津工場
取材 1981/08/07
掲載 創意とくふう1981/12
   
 
 【090208】ビニールロールの落下を防止する  
 [改善前]
ビニールロールをパレットに載せて運ぶとき、積み上げると落下の危険があり、一度に運べるのは7本までだった。

   [改善後]
パレットの上面に傾きを付け、フォーク上面にゴムを貼って、パレットがフォーク上で滑らないようにした。これによって一度に12本運べるようになった。
   
取材先 明和グラビア化学
取材 1988
掲載 ThinkUp1989/01
 
 
 【090209】パネル積載を効率化する  

[改善前]
パネルをパレットに載せて出荷するとき側面部に空間ができ、積載効率が悪かった。

  [改善後]
段ボールとスチロールを貼りあわせてコーナーパッドを作り、これで7枚のパレットを挟んで側面部に積載できるようにした。 
     
取材先 伊藤喜工作所
取材 1989
掲載 ThinkUp1989/12
 
 
 【090210】空車で走る距離をなくす  
[改善前]
リフトはストアーへ空パレットを取りに行き、ラインまで運び、製品と入れ替え、ストアーに製品を納入し、また、リフトセンターへ空車で戻っていた。
  [改善後] 
リフトセンターの前に空パレット置き場を作り、製品をストアーへ搬入後空パレットを持って戻るようにした。
     
取材先 トヨタ自動車工業
取材 1980
掲載 改善提案ハンドブック(1980)
 
 
【090211】ユニットバスの運搬を効率化する    
[改善前]
ユニットバスは周辺部材を三角形に包装し、浴槽と防水パンは別梱包して運んでいた。このとき工場からデポジットまでは4トン車に3セット積み、デポジットから据え付け現場までは2トン車に1セットを積んで配送していた。 
  [改善後] 
防水パン以外の1セット分をコンパクトに収納できる鋼鉄製のリターナブルコンテナを開発した。これを用いることで、工場からデポジットまでは4トン車に6セットを積むことができるようになり、デポジットから据え付け現場までは1トン車で1セットを積むことができるようになって、積載効率が大幅に向上した。 
     
取材先 INAX上野緑工場
取材 2001/09/26
掲載 燃えよリーダー2001/11
 
 
【090212】野菜苗の輸送コストを大幅削減   


■植物の苗は気温や雨風の影響を受けやすい。そこで、近年は人工的な環境の中である程度生育させてから畑に植え替える方法が行なわれるようになった。愛媛県宇和島市の育苗専門事業者、山口一彦氏は、1982年にベルグアースを創業し、接(つ)ぎ木による育苗技術により高品質、低価格の野菜苗の計画生産を始めた。

■おいしい実をつける苗を穂木(ほぎ)とし、環境に強い苗絵を台木(だいき)として、それぞれの幹を剃刀で切り、穂木と台木をプラスチックの筒に挿してくっつけ、湿らせた新聞紙でくるんでおくと、穂木と台木の組織が癒合してひとつの苗になる。たとえば、キュウリは同じ畑で連作すると病害虫に犯されやすいので、連作や病害虫に強いカボチャの苗を台木とし、キュウリの苗を穂木にして、接ぎ木したものを苗に育てる。あるいは、スイカでは、カンピョウを台木にし、穂木のスイカを接ぎ木する。現在、スーパーなどで売られているキュウリやスイカの大部分はそのように接ぎ木された苗から栽培されたものである。

■ベルグアースではこのほかに、根を生分解性の布でくるんでそのまま畑に植えられるようにした「アースストレート苗」や、接ぎ木苗の根の部分を切り落とし、根も土も付いていないが、そのまま土に植えると根が生えてくる「ヌードメイク苗」の開発によって、苗の輸送コストを大幅に削減し、良質で低価格の苗の供給体制を作り上げている。

取材先 ベルグアース
取材  2011/05/17
掲載  リーダーシップ2011/08
本文  
bergearth.pdf へのリンク


↑接ぎ木作業(左)と種子数確認作業(右)
 
【090213】過疎地域で食料品を共同配送する   

■中山間部の過疎化によって山間部の小売店の購買力が下がり、そこに食料品を供給してきた食品卸売業のトラックの積載効率が低下していた。それに対応して、吉寅商店など島根県石見地方の食品卸売業者9社は、2002年、物流効率化法による国の補助金を受けて、共同配送組織、有限会社ディ・シィ・ディを設立した。ディ・シィ・ディ(DCD)は、Daily Collaboration Delivery(日配品共同配送)の頭文字をとった命名である。

■DCDは浜田工業団地内に配送センターを持ち、そこに会員の食品卸売事業が商品と伝票を運び入れ、荷物はそこで7つのルートごとに分けられ、さらに荷受人の小売店ごとに仕分けられて、4トントラックで一斉に配送される。荷物の配送、荷物の仕分け、トラックへの積み込み、積み下ろし、付随する連絡調整事務はすべて運送業者に委託されている。

■9社から始まった会員の食品卸売事業者は、現在は22社まで増加。DCD発足前の各社の物流コストは出荷額の20%程度を占めていたが、現在は3..5%にまで低下している。 

取材先 ディ・シィ・ディ
取材  2012/09/12
掲載  リーダーシップ2012/11
本文  
dcd.pdf へのリンク 

 
↑配送センターのトラック(左)と保冷倉庫 
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