改善の事典  》 第8章 環境  》 梱包ゴミを減らす
 
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 環境‐0808 梱包ゴミを減らす  BACK NEXT
このページの掲載事例→                  ●080801 プラスチックのスペーサーを紙に替える   
 ●080802 ポリエチレン緩衝材を廃止する
 ●080803 洗濯機梱包材料の廃棄性を向上させる‐1
 ●080804 洗濯機梱包材料の廃棄性を向上させる‐2
 ●080805 扇風機の梱包をコンパクト化する
 ●080806 オルタネータの梱包を廃止する
 ●080807 ユニットバスの段ボール梱包を廃止する
 ●080808 コンプレッサーの段ボール梱包を廃止する
 ●080809 レジ袋節減を呼びかける
 ●080810 包装資材をゼロに近付ける
 
【080801】プラスチックのスペーサーを紙に替える   
[改善前]
医薬品の包装にはプラスチックやウレタンのスペーサーが使われていた。
 
 [改善後]
プラスチックごみを減らすために、紙の化粧箱の耳の形を工夫して緩衝機能を持たせ、プラスチックやウレタンを廃止した。




取材先 トクヤマ
取材 1998
掲載先 燃えよリーダー 1998/03
 
 
 
【080802】ポリエチレンの緩衝材を廃止する   
[改善前]
電子部品を接着したテープを巻いたリールを出荷するとき、段ボールに詰めるが、隙間ができたときはポリエチレン製のエアクッションを緩衝材として詰めていた。
 
[改善後]
段ボールに3カ所切れ込みを入れ、折り込み部分にギザギザを付けてストッパーとした。これにより焼却すれば環境汚染につながるポリエチレンの緩衝材を廃止できた。



取材先 福井松下電器
取材 1998/01/16
掲載先 燃えよリーダー 1998/03
 
 
 
 【080803】洗濯機梱包材料の廃棄性を向上させる−1  
[改善前]
全自動洗濯機の梱包の台座部分は発泡スチロールを利用していたが、体積が大きく、割りにくく、市場での廃棄性に問題があった。

 
 [改善後]
洗濯機を支えるには外周の4点と回転槽の底面中央の計5点を支えればよい。そこで、2本の発泡スチロールを組み合わせたX型の台座を作った。これにより、
@販売店や家庭での廃棄性が向上した。
A発泡スチロールの使用量が44%低減した。



取材先 松下電器産業洗濯機事業部静岡工場
取材 1998/01/29
掲載先 燃えよリーダー 1998/03
 
 
 
【080804】洗濯機梱包材料の廃棄性を向上させるー2         
[改善前]
全自動洗濯機の従来の梱包は全体を段ボールケースで覆っていた。


 
[改善後]
製品をポリ袋に入れて上下と全面だけを段ボールで覆い、バンドを4本掛けする方法に改めた。これにより段ボールの使用量は45%に削減された。



取材先 松下電器産業洗濯機事業部静岡工場
取材 1998/01/29
掲載先 燃えよリーダー 1998/03
 
 
【080805】扇風機の梱包をコンパクト化する   
[改善前]
上下の緩衝材がすぐに外れるので、組立時に緩衝材を自動機で持ち上げ、上から外箱に自動挿入していた。


 
[改善後]
@扇風機のスタンドとベースを分解し、ベース、羽根、ガードを重ねて修養するようにした。
A全部品を下側の緩衝材まとめて収納し、緩衝材の篏合が外れないようにした。
これにより、包装材料が11%、体積が58%低減され、作業性向上、省資源、物流コスト低減に役立った。




取材先 三洋電機ハイリビング事業本部回転機事業部
取材 1998
掲載先 燃えよリーダー 1998/03
 
 
 
【080806】オルタネータの梱包を廃止する   
[改善前]
自動車用発電機の部品であるオルタネータのフレームを海外に出荷するとき、製品同士が当たってキズがつかないように1個ずつ緩衝ビニールに包んでいたが、多量のビニールを使い、また、非常に手間がかかった。


[改善後]
緩衝ビニールに梱包することが本当に必要なのかを再検討した。フレームは切削した上で組み付けられるから、多少キズがついても問題がないのではないかと考えられ、シッピングテストをしてみると、海外工場から問題無しと回答があった。そこで、ビニール梱包の廃止を決定。これにより緩衝ビニールのコストが削減され、梱包工数が低減、海外工場でも梱包を解く手間が省け、梱包材料をゴミとして出さずに済むようになった。



取材先 デンソー
取材 1996/09/12
掲載先 燃えよリーダー 1996/12

 
 
【080807】ユニットバスの段ボール梱包を廃止する    
[改善前]
ユニットバスは浴槽、防水パン、壁パネル、天井、風呂釜、照明器具、換気扇、鏡、水栓金具など数十点の部材を段ボールで梱包して据え付け現場に運ぶが、1セットあたり30kgの段ボールが現場でゴミになっていた。
 
 
[改善1]
小さな部材を段ボール箱に詰め、それを水平パレットの上に置き、段ボール箱をはさむように左右から壁を持たせかけて三角形の形にした三角梱包方式で送ることにした。これにより段ボールの使用量が大幅に削減された。
 
 
 [改善2]
鋼鉄製のリターナブルコンテナを作り、これに入れて現場まで運ぶことにした。これにより段ボールが全廃でき、また、コンテナは積み重ねられる構造になっていて、運送時の積載効率が向上した。








取材先 INAX上野緑工場
取材 2001/09/20
掲載先 燃えよリーダー 2001/11

 
 
 
【080808】コンプレッサーの段ボール梱包を廃止する    
[改善前]
タイの工場から送られてくるコンプレッサーは段ボールで梱包し木材パレットに載せて輸入されていた。
 
[改善後]
スチール製のリターナブルコンテナに替え、折りたたんでタイに送り返すことにし、段ボールとパレットの排出量を減らした。タイに
 送りかえすのに新たな運賃がかかるが、段ボールとパレットの使用量の削減によりコストメリットが出る。



取材先 ダイキン工業滋賀製作所
取材 2003/06/16
掲載先 ポジティブ 2003/08
 
 
 
【080809】レジ袋節減を呼びかける     

京都生協では1980年代からレジポリ袋節減運動を展開。1996年からレジポリ袋を有料化した。その間、組合員の理解と協力を得るために、次のような取り組みを行なった。
 
 
[改善1]
店舗運営委員が交代で店頭に立ってレジポリ袋の節減、マイバッグの持参を繰り返し呼びかけた。
 
 
 [改善2]
有料化前は、「袋はいりません」という組合員のカードにスタンプを押し、スタンプが20個になれば50円を返金。10円を環境資金として積み立てていた。
 
 
 [改善3]
各店舗で布製の「マイバッグ」を販売した。
 
 
 [改善4]
うっかりマイバッグを忘れた人のために組合員の有志が不要になった紙袋やポリ袋を持ち寄って自由に使えるように提供した。
 
 
 [改善5]
車で来店する組合員用にマイカゴを販売した。専用店内カゴと重ねて使用し、レジで商品を移し替えて、そのまま持って帰れる。




取材先 京都生活協同組合
取材 2001/09/21
掲載先 燃えよリーダー 2001/11
 
 
 
【080810】包装資材をゼロに近付ける  

■包装資材メーカー、新江州は、次のような視点から、包装資材ゼロに近づけることを目指してきた。

@段ボールは、必要な強度を保ちつつ可能な限り簡素化、軽量化するデザインの工夫を追求する。

A工場から工場へ部品を運ぶとき、段ボールを繰り返し使え、小さく折りたためるプラスチックの通函に切り変える。

Bゴミとして捨てられていた包装資材(ベニヤ板の印刷面保護のための離型紙)を回収し、エンボス加工し、建築用養生材として商品化する。 

■これ契機となって、建築資材分野に進出。次のような製品を開発している。

・透湿防水シート(湿気は通すが水を遮断するという性質を利用し、建築物外壁材に使われる)

・テクトン(雨は通すが土と小石が混ざり合うことを防止する不織布。軟弱地盤の土質改良に利用される) 

取材先 新江州
取材  2011/08/26
掲載先  リーダーシップ 2011/10
探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki123.html
 
 


新江州の本社と展示場「Eプラザ」
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