改善の事典 》 第6章 設備 》 チョコ停止を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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i設備-0602 チョコ停を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
ちょっとしたトラブルでコンベアがうまく流れなかったり、設備が停止することがあります。簡単に処置ことが多いのですが、それが度重なることによる時間ロスはかなりのものになます。一時しのぎではなくきちんと再発防止策を講じることが大切です。ここではそんな改善事例を紹介します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページの掲載事例→ | ●060201 ワークの反転を防止する | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060202 ワークのぶつかりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060203 ワークの重なりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060204 ワークの詰まりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060205 ショット弾の飛散を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060206 空気穴をあけて成型品をはずす | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060207 原料が切れたら警報が鳴るようにする | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060208 ゴムシートの巻き込みを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060209 絵表示カットミスを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060210 エアによる生地の詰まりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060211 シューターの回転を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060212 フープのひっかかりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060213 電極板の吸着不良を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
●060214 コンベアベルトの溜水を排出する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【060201】ワークの反転を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] コンベアの落差のためにワークが反転した。 |
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[改善後] シュートを取り付けて反転をなくした。 取材先 トヨタ自動車工業 取材 1980 掲載先 改善提案ハンドブック (1980) |
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【060202】ワークのぶつかりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] コンベアAはCより200mm高くなっており、Bのローラーでワークが滑り落ちてくるときワーク同士がぶつかってキズがつくおそれがあった。そこでぶつからないように監視しぶつかりそうになると手でワークを引き離していた。 |
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[改善後] AとCの高さを同じにしBを駆動式にしてAとCに同調させた。これによりワークのぶつかりのおそれがなくなり、監視作業が不要になった。 取材先 日本ガイシ 取材 1987 掲載先 ThinkUp1 987/12 |
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【060203】ワークの重なりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] フルワーク停止スイッチを押すとすべての設備が停止するが、ベルトコンベアーは惰力でしばらく回り続け、ラベラー機の入り口でワークの重なりが発生する。この状態で再起動するとワーク不良が発生し、設備停止時間が増えた。 |
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[改善後] フルワーク停止スイッチを押してもラベラーだけは停止しないように電気回路を変更した。 取材先 アイシン精機小川工場 取材 1987 掲載先 ThinkUp 1987/06 |
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【060204】ワークの詰まりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] プラスチックの成型工程で成型品が詰まって機械が停止することがあった。 |
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[改善後] 次のような方法で詰まりをなくした。 @傾斜板に段差をつけた。 Aローラーコンベアを設置した。 B傾斜角を変えられるよう昇降台をつけた。 取材先 岐阜プラスチック工業 取材 1983 掲載先 創意とくふう 1983/10 |
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【060205】ショット玉の飛散を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] 鋳物成型品を取り出したあとの湯口は湯口ショットの中でかき回しながらショット玉を当てて砂を落とし再利用する。そのときキャビネットとエプロンの間に湯口が入り込んでショット玉が外に飛散することがあった。 |
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[改善後] キャビネットの内側にアングルをとりつけ、キャビネットとエプロンの間に湯口が入り込まないようにした。 取材先 北村バルブ 取材 1988/12/09 掲載先 ThinkUp 1989/02 |
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【060206】空気穴をあけて成型品をはずす | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] 成型したワークが上型にくっついて上がり、型離れが悪かった。 |
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[改善後] 上型中央部に空気穴をあけることにより、上型とワークの型離れがよくなった。 取材先 住友金属工業製鋼所 取材 1988 掲載先 ThinkUp 1988/07 |
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【060207】原料が切れたら警報が鳴るようにする | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] ローラーで練った原料ゴムをラインに供給するとき、ゴムが切れるとラインがストップする。 |
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[改善後] 原料が切れるとリミットスイッチが働いて警報機を鳴らし、重りがセンサーをさえぎってアンドンに信号を送るようにした。 取材先 オーツタイヤ泉大津工場 取材 1989/04/10 掲載先 ThinkUp 1989/06 |
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【060208】ゴムシートの巻き込みを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] ゴムシートの搬送装置でコンベアスピードとロールの回転スピードが同調していないと、シートがたるみそれがロールの下に巻き込まれて設備を停止させる。巻き込みを検知するためロールの金属面の反射を感知する光センサーが取り付けられていたが、ロールのわずかな汚れも感知して設備を停止させた。 |
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[改善後] ロールの下に鉄板を取り付け、通常はマグネットで立てておき、巻き込まれたゴムシートが当たれば自動的に鉄板が倒れてリミットスイッチを作動させ、機械が停止するようにした。 取材先 三ツ星ベルト神戸工場 取材 1994/06/29 掲載先 燃えよリーダー 1994/08 |
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【060209】絵表示カットミスを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] ブリーフ脇の品質表示の絵表示はナイロン繊維でできていて、ロール状になったものを加熱したヒーター刃を押しつけて溶断する。この刃先に溶断カスが付着し絵表示マークが完全にカットされずチョコ停が発生した。 |
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[改善後] 次の方法でカットミスをゼロにした。 @ヒーター刃の圧力を高めローラーに強く押し込んでローラーの反発力によって刃の先端のカスを押し上げるようにした。 A確実に溶断させるために刃が降りるときはゆっくり、溶断カスを付着させないために上がるときはサッと上がるようにし た。 Bヒーターは常時ONになっているため休憩時間中に刃の上部の溶断カスが熱で刃先に降りてくる。そこで休憩後は専用道具でオペレーターが刃先の溶断カスを除去することにした。 取材先 グンゼ宮津工場 取材 1996/06/25 掲載先 燃えよリーダー 1996/08 |
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【060210】エアによる生地のつまりをなくす | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] メリヤス生地を漂白する工程では、濡れた生地に含まれたエアが熱で膨張して工程を詰まらせないように、生地に溜まったエアを図のような装置で吸引していた。しかし、エアを吸引しきれずしばしば膨らんだ生地でチョコ停が発生した。 |
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[改善後] @吸引装置を生地に近づけた。 A支点を中心に装置が回転するようにして生地の振れに絶えず追随できるようにした。 B吸引ノズルの先端を斜めにカットし生地に密着するようにした。 これによりチョコ停がゼロになった。 取材先 グンゼ宮津工場 取材 1996/06/25 掲載先 燃えよリーダー 1996/08 |
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【060211】シューターの回転を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] プレス機に材料を投入するためのシューターは段取り替えのとき他設備に当たらないように脚部のネジをゆるめて旋回できるようになっている。このネジがプレス稼動時にゆるみシューターが回ってチョコ停を発生させていた。 |
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[改善後] 上下方向に倒す方式にした。格納時にはスプリングを内蔵したピンを引いて倒す。 取材先 日産車体京都工場 取材 1987 掲載先 ThinkUp 1987/08 |
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【060212】フープの引っかかりを防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] フープ(テープ状につながった金属部品)を成形機に繰り出すとき、リールのベニア板の歪のためにフープの端がリールの内側にひっかかり、しばしば成形機がストップした。 |
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[改善後] リールスタンドを成形機に対して斜めに置き、フープが少しねじれるようにするとひっかかりがなくなった。 取材先 竜野松下電工 取材 1988/02/09 掲載先 ThinkUp 1988/05 |
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【060213】電極板の吸着不良を防止する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] 電極板を自動搬送するとき真空吸着して垂直に持ち上げる。このとき2枚を一緒に持ち上げ、途中で落下させて機械を停止させることがあった。 |
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[改善後] 図のような装置で極板を湾曲させ、板と板の間に空気を入れてから持ち上げるようにした。 取材先 三洋電機洲本工場 取材 1986/10/15 掲載先 ThinkUp 1986/12 |
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【060214】コンベアベルトの溜水を排出する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
[改善前] 鉄鉱石を運ぶ樋状に湾曲したコンベアは雨が降るとその中に水が溜まり、搬送を困難にしたり原料の荷こぼれや設備故障の原因になっていた。 |
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[改善後] 3つのキャリアローラーのうち左右いずれか一方のローラーを回転自在にして、コンベア停止時は一方のキャリアが倒れるとともに押さえローラーがコンベアの端を押さえ雨水が流れ出るようにし、運転時には押さえローラーが90度回転して外れるとともに、キャリアローラーが起き上がって樋状の湾曲した形状に戻るようにした。 取材先 住友金属工業和歌山製鉄所 取材 2001/12/03 掲載先 燃えよリーダー 2002/01 |
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