改善の事典  》 第4章  作業  》 歩行距離を短くする
 
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i作業-0406 歩行距離を短くする  
このページの掲載事例→                         ●040601 包装台の向きを変える   
 ●040602 作業台を分ける
 ●040603 帳合い作業のムダな歩行をなくす
 ●040604 キャビネットのや中身を担当に近いところへ置く
 ●040605 組付作業の順番を入れ替える
 ●040606 点検給油の最短コースをきめる
 ●040607 スイッチを手元につける
 ●040608 機種切り替えをゴルフボールで知らせる
 ●040609 地上でコンベア点検ができるようにする
 ●040610 生産台数の変動に合わせて設備を移動する
 
【040601】 包装台の向きを変える
[改善前]
商品を包装するときコンベアーと平行の位置で次の手順で行っていた。
@商品を取りに行く
A包装台に戻って包装する
Bコンベアーに運んで商品を流す
 
[改善後]
包装台の向きを変え、コンベアーと直角の位置で包装することで歩行距離が短くなった。




取材先 トヨタ生活協同組合
取材 1987
掲載先 ThinkUp 1989/05 
 
 
【040602】 作業台を分ける  
[改善前]
パレットの反対側の作業者は作業台を半周回って商品を取りに行かねばならなかった。
 
[改善後]
作業台を半分に分けその中間にパレットを置いた。



掲載先 事務サービス改善提案ハンドブック(1983)
 
 
 
 【040603】帳合作業のムダな歩行をなくす  
[改善前]
ページものの資料を帳合するとき、図のように並べたページを1枚ずつとってセットし、右端に積んでいたが、最初のページの位置に戻るときは手ぶらだった。
 
[改善後]
セットした資料の置き場を左右に2箇所作り、往きはAを一番上にしてB、C…と順にとって右に置き、帰りはEを一番下にしてD、C…と順に上に乗せていって左に置くようにした。これによってムダな歩行がなくなり、製本時間が半分に短縮できた。




取材先 豊田市役所
取材 1996
掲載 リーダーシップ1996/07
 
 
【040604】 キャビネットの中身を担当に近いところへ置く  
[改善前]
総務部には5つのキャビネットがあったが、席替えで教育関係ファイルが教育グループから遠くなっていた。
 
[改善後]
担当者の近くになるように教育のファイルと労務のファイルを交換した。



取材先 鐘淵化学工業鹿島工場
掲載先 オフィス改善事例集 (1996) 
 
【040605】組付作業の順番を入れ替える  

組付作業の順番を入れ替えて歩行距離を短くした。
 



取材先 トヨタ自動車工業
取材 1980
掲載先 改善提案ハンドブック (1980) 
 
 
【040606】点検給油の最短コースを決める  
[改善前]
各設備を点検給油するために1日に何回も給油室と設備の間を往復していた。
 
[改善後]
点検給油の最短コースを次のように決めた。



取材先 トヨタ自動車工業
取材 1980
掲載先 改善提案ハンドブック (1980)
 
 
 【040607】スイッチを手元につける  
[改善前]
原料が詰まったときコンベアーを逆回転させるために段取者が積込者に連絡して正逆スイッチを切り替えねばならなかった。
 
[改善後]
段取者が1人で処置できるように段取者の手元に正逆切替スイッチを新設した。




取材先 オーツタイヤ
取材 1991/11/07
掲載先 燃えよリーダー 1992/01
 
 
 【040608】機種切り替えをゴルフボールで知らせる  
[改善前]
コンベアー作業で機種が変わる度に生産機種情報板のスイッチを入れに行っていたが、情報板を見るタイミングが遅れて段取りが間に合わないときがあった。

 
[改善後]
コンベアの後端から先端までをホースで結び、機種切替時には後端でゴルフボールを入れることにした。ボールはエアで吸引され、センサーがそれをキャッチして機種情報板のランプを切り替える。ボールコンベアー先端で受け皿に落ち、重みで「次の機種に入るよ、段取りはよいかな」と書いた垂れ幕を引き上げ、同時に音を鳴らして機種切替が分かるようになった。




取材先 フジコーポレーション
取材 1998/09/18
掲載先 TPMによる利益を生み出す体質づくり(1999)
 
 
 【040609】地上でコンベア点検ができるようにする  
[改善前]
サイロに石炭を搬送するコンベアを点検のために停止させ、また再稼働させるときその都度地上30メートルのサイロの上部に上がってトリップレバーとリセットレバーを引かねばならなかった。
 
 
 [改善後]
トリップレバーとリセットレバーを引綱で地上まで伸ばし、それを引っ張って作動点検できるようにした。



取材先 出光興産兵庫製油所
取材 1996/06/24
掲載 燃えよリーダー1996/08
 
 
 【040610】 生産台数の変動に合わせて設備を移動する  
[改善前]
設備は固定式で、生産台数が少なくなって人を減らすと人の移動距離が大きくなって歩行ロスが発生した。

 

 [改善後]
設備に車輪をつけて移動できるようにして、生産量に応じて自由にレイアウトできるようにした。
これによって固定式の場合に比べて作業域は37%、歩行割合は28%に減少し、生産リードタイムは35分短縮、生産性は30%向上した。この結果、日産150台のとき15人必要だった人数が13人で、15台のときは3人が2人でできるようになった。




取材先 ダイキン工業滋賀製作所
取材 1998/11/09
掲載先 TPMによる利益を生み出す体質づくり (1999)

 
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