改善の事典  》 第3章  品質  》 不良の出ない運搬・保管方法を工夫する
 
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i品質-0306 不良の出ない運搬・保管方法を工夫する  
それまでの方法を変えて、運搬時の不良、保管時の不良をなくした事例です。
このページの掲載事例→                         ●030601 鉄板をキズつけないよう取り出す   
 ●030602 連続紙をきれいにたたむ
 ●030603 フィンガー開放に時間差を設ける
 ●030604 異サイズ混入を防止する
 ●030605 梱包してから運搬する
 ●030606 古い油と新しい油が混ざらないようにする
 ●030607 製品の油残りを防止する
 ●030608 データをフロッピーで渡す
 
【030601】鉄板をキズつけないよう取り出す
[改善前]
表面処理をした鉄板をプレス機に送るとき、重なった鉄板をノコ刃で引っかけて手で取り出していたが、ノコ刃で鉄板の表面をキズ付ける恐れがあり、キズを付けないようにしようとすると時間がかかった。
 
[改善後]
鉄板にネジを押し当てて1枚だけを浮かせ、その後吸盤で吸着して持ち上げ、支え棒が張り出して鉄板を支えてから、吸盤を外して手で取るようにした。



取材先 フジコーポレーション
取材 1996/05/25
掲載先 プレス技術 1999/09
 
 
 
【030602】連続紙をきれいにたたむ  
[改善前]
プリンターから出力された連続紙は折り目がうまくつかず、クチャクチャになることがあった。
 
[改善後]
鎖を取り付けると紙が鎖に当たってきれいに畳めるようになった。




取材先 フジコーポレーション 
 
 
 【030603】フィンガー開放に時間差を設ける  
[改善前]
成形機からワークを取り出すとき2対のフィンガーでつかんでコンベアー上に降ろす。このときワークがチャック用フィンガーの湾曲部分に引っかかり、コンベアーに置いたときフィンガーが当たってキズがつく恐れがあった。
 
 
[改善後]
2対のフィンガーの開放時に時間差を設け、まずチャック用を開放し次いでホールド用を開放してワークが引っかからないようにした。



取材先 トヨタ自動車
取材 1989
掲載 ThinkUp 1989/12
 
 
 
【030604】異サイズ混入を防止する  
[改善前]
加硫を終えた各サイズのチューブを検査のために1カ所に集めていたので、ダンボール箱に入れるとき異サイズが混入する恐れがあった。
 
[改善後]
フックコンベアーを廃止し、各加硫担当者が直接検査してダンボール箱に入れるようにした。



取材先 オーツタイヤ泉大津工場
取材 1989/04/10
掲載先 ThinkUp 1989/06
 
 
【030605】梱包してから運搬する  
[改善前]
製造現場から離れた倉庫で梱包していたので、運搬の途中でキズ・ヨゴレがつきやすかった。
 
 
 
[改善後]
製造最終工程で梱包し、倉庫に運び入れるようにした。

取材先 リコー沼津工場
取材 1982
掲載 創意とくふう1982/10
 
 
 
 
【030606】古い油と新しい油が混ざらないようにする  
[改善前]
精製の終わった食用油を受けるドロップタンクの底面は傾斜がついていて排出しやすくなっているが、それでも排出後にわずかに油が残り、新しい油を入れたとき油の純度が低下した。

 
[改善後]
排出口の部分にくぼみを作ってさらに残油量を少なくした。




取材先 不二製油
取材 1988
掲載先 ThinkUp 1989/01
 
 
 【030607】製品の油残りを防止する  
[改善前]
アルミ製品を洗浄するときタップ穴を上向きにしていたが、図の部分の油が抜けきらず、洗浄後に手で拭き取らねばならなかった。
 
[改善後]
タップ穴を横向きにすることで油残りがなくなった。



取材先 九州不二サッシ
取材 1997
掲載先 燃えよリーダー 1997/05
 
 
 【030608】データをフロッピーで渡す  
[改善前]
毎月の給与振込みのデータはコンピュータから出力した40〜50枚の帳票を銀行に持ち込み銀行ではそれを見て改めてコンピュータに入力していた。

 
[改善後]
帳票でデータを渡すことをやめ、フロッピーディスクを銀行に渡すことにした。これにより、紙にデータを打ち出す必要がなくなり、銀行では改めて入力する必要がなくなった。そして何よりも入力ミスの心配がなくなった。



取材先 三ツ和
取材 1994
掲載先 燃えよリーダー 1994/04
 
 
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