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ネット版 改善改革探訪記 №239
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松下幸之助と井植歳男に仕えた熱血仕事人ut

 後藤清一翁事績探訪記


後藤清一翁(1906-2002)は創業間もない松下電器で松下幸之助に仕え、幸之助の義弟、井植歳男が三洋電機を立ち上げた時にそれを助けて、北条製造所所長、三洋電機副社長として、日本の家電の一角を担った人である。

松下電器では誰よりも仕事熱心な最古参社員だった。張り切りすぎて、従業員たちは「この人にはようついていきまへん」と幸之助に訴えた。幸之助はみんなの前で後藤を叱り、みんなに謝らせ、その後自宅に呼んで「人を使うときには相手が納得するように急がば回れでいかなあかん」と諭したといわれる。

三洋電機の立ち上げに際して北条製造所の責任者となり、水も電気も資材も食料もない中で、6カ月で最初の製品、自転車用発電ランプの製造を軌道に乗せた。さらに、あいつぐ残業や休日出勤でこなしていた製造体制を、定時で切り上げるために、科学的管理法を導入。治工具の改善に力を入れ、創意工夫提案による草の根改善を奨励。さらに、従業員の自発的な力を引き出すために、社員旅行、野球大会、演劇祭など地域を巻き込んだレクリエーションにも力を入れた。

晩年は「生気経営塾」を開塾し、自らの言動に責任の持てる積極果敢な経営後継者の育成に力を尽くした。自分の置かれた苦境の打開に勤める人には幸運がやってくる。自分は運が悪いという人は、まだ努力が足りないと考えるべきである…という言葉を残している。

後藤翁の生涯と人となりを生気経営塾事務局を務めたエーヴイ開発研究所代表の杉本勲さんに解説してもらった。

●本文 → gotoh-seiichi.pdf
●掲載先 → リーダーシップ 2021年5月号
(発行元・日本監督士協会のURL:
http://www.kantokushi.or.jp/


自転車用発電ランプ1号機。写真クリックで本文表示


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