改善の事典 》 第13章 お客様 》 お客様の声を聞く | |||||
TOP 編集のねらい 5S 安全 品質 作業 治工具 設備 省力 環境 コスト 事務 IT化 組織 お客様 社会 地域 探訪記 総目次 索引 | |||||
お客様‐1307b お客様の声を聞く | |||||
|
|||||
このページの掲載事例→ | ●1307b01 サービス提供後にCSコールする | ||||
●1307b02 お客様満足度をライバル会社と比較する | |||||
●1307b03 お客様の声を新分野開拓に活かす | |||||
●1307b04 お客様の声を事業連携に活かす | |||||
●1307b05 かかりつけ医に病院への要望を聞く | |||||
●1307b06 お客様の要望をすべてその通りやってみる | |||||
●1307b07 得意先の本音をきく | |||||
●1307b08 消費者座談会を開く | |||||
●1307b09 男性職人たちの声を聴き、女性たちが整品をつくる | |||||
●1307b10 ユーザーの声を徹底調査する | |||||
●1307b11 どんな葉っぱが求められるのか教えを乞う | |||||
【1307b01】 サービス提供後にCSコールする | |||||
■兜髄野のクリーンサービス事業では、サービス提供の3日後に「先日のサービスにご満足いただいていますか?」という確認の電話を入れている。 ■これを「CS(顧客満足)コール」と呼んでおり、十分でない部分があれば、すぐに出向いて行ってやりなおす。 ■これによってクレーム発生を未然に防止しているが、仕事に追われるとなかなかその時間が取れない。そこで、CSコール順守100%を目標に各グループの順守率を公表し目標管理している。 取材先 武蔵野 取材 2002/09/13 掲載先 燃えよリーダー 2002/11 探訪記 http://www.souisha.com/tanbouki/tanbouki001.html |
|||||
【1307b02】 お客様満足度をライバル会社と比較する | |||||
|
|||||
【1307b03】 お客様の声を新分野開拓に活かす | |||||
|
|||||
【1307b04】 お客様の生の声を事業連携に活かす | |||||
■2つの事業について、お客様の層、購買品目、購買動機、量、頻度を調査した結果、2つの事業のお客様は重なっており、重い物や日持ちのするものは無店舗事業で、生鮮食品や日用品は店舗を利用していることが分かった。 ■そこで、店舗の店長が店で試食を勧めながら、来店者の生の声を聞く一方で、無店舗事業の配達担当職員たちは、訪問先の1軒1軒から店舗に対する要望を聞きいて店舗にフィードバックした。 ■これらの活動の結果、生協への信頼感が広がり、来店客数は増加に転じた。 |
ハーツ学園店(上)と無店舗事業 |
||||
【1307b05】 かかりつけ医に病院への要望を聞く | |||||
■管理職サークルは、約50箇所の開業医と20箇所の介護施設を年に1回訪問。病院への要望を聞き、職員の対応やサービスの品質について聞き取りを行っている。指摘された事項はすぐに改善に結び付け、クレームはほとんどなくなり、連携強化に役立っている。 |
QC研修会 |
||||
【1307b06】 お客様の要望をすべてその通りやってみる | |||||
■スーパー、ハローデイの加治敬通社長は、先代から経営危機に陥った16店舗を引き継いだ。利益が出ていたのは2店舗だけ。どうしたら売り上げを上げられるか、売れているスーパーを研究し、その売り方、陳列方法、品揃えを徹底的に真似した。 ■次に、お客様に「何か不便なこと、なかったですか?」と聞いて回った。「袋菓子は1人では食べきれない。バラで売ってもらえないか」「鮭はこんなに薄く切ってはダメだ。せめてこれくらいでないと…」「5切れもパックにしてはダメだ。お弁当に入れるときは1切れでいいんだから…」 ■聞いた要望はすべてその通りやってみた。それが好感を持って受け入れられ、1年後、店の売り上げは前年の50%増となった。 |
ハローデイの店舗 |
||||
【1307b07】 得意先の本音をきく | |||||
■高品位ナットなどファインパーツメーカーの西精工では、総務や技術など営業担当以外の社員が得意先を訪問。「ウチの製品、どうですか?」「ウチの営業はどうでしょうか?」と顧客満足度調査を行った。普段接触している営業担当以外の社員が行くことで得意先の本音が聞けた。 ■同社製品は商社や問屋を通じて最終ユーザーの自動車メーカー、電機メーカーなどに納入される。その最終ユーザーの意見を直接聞くために、技術のわかる営業担当が、商社の担当者に同行訪問している。 |
西精工の製品(上)と現場作業 |
||||
【1307b08】消費者座談会を開く | |||||
■橋本久美子社長が専業主婦だったとき、主婦仲間が飲んでいるのはコーヒー・紅茶が中心で、日本茶は淹れ方がわからない、急須を持っていない…という人が少なくなかった。そこで、お茶屋さんだけでなく、その向こうのエンドユーザーにも目を向ける必要があると、消費者座談会を開くことを提案。座談会の内容をPR誌「茶事記」で紹介した。 ■座談会の中で「お茶屋さんでは『お茶』売っていないですよね」という人がいた。彼女のイメージする「お茶」はすぐ飲める状態になった液体のことだった。そこで、そんな彼女らに関心を持ってもらうには液体のお茶にして売らねばならないと気が付いた。 ■こうして、お茶屋さんの店頭で、水筒(マイボトル)へお茶をテイクアウトする「給茶スポット」のサービスを開始。また、急須でお茶を淹れる習慣のない人のために、冷水を注ぐだけで、冷たいお茶が飲める「フィルターインボトル」を開発したり、ティーバッグのパーソナルギフトを提案している。
|
カタログとPR誌「茶事記」 |
||||
【1307b09】男性職人たちの声をきき女性たちが製品をつくる | |||||
■姉妹も社員たちも何かあると現場に足を運び、職人たちの環境、仕事ぶり、工具の使い方を観察し、仕事の合間に時間を取ってもらって意見を聞く。街で自社製品を身に着けている人を見かけると「この製品をつくっている基陽です。ちょっといいですか」と声をかけ、製品への感想や使い勝手を聞いて、製品の開発や改良に生かしてきた。 ■近年はすべての製品にアンケートはがきをつけ、「ここをこう変えてほしい」「こんなものをつくってほしい」という返事がかえってくると、社員が手分けしてお礼状を書いている。 ■製品にこめられた女性たちのきめ細やかな心遣いが、厳しい作業条件の下で働く職人たちの心をとらえ、売上は好調だという。 取材先 基陽
|
安全帯(上)と工具袋 |
||||
【1307b10】ユーザーの声を徹底調査する | |||||
■コミー(株)はユーザーの声を聴くことに力を入れ、ミラーの用途開発、製品開発を行ってきた。 ■創業当初、回転する凸面鏡「回転ミラックス」を30個も買っていったスーパーマーケットの経営者を訪問し、その用途をきくと、万引防止のためだということが分かった。そこで、万引きGメンを訪ね、万引き防止に効果的なミラーの形や設置場所を探った。 ■一方、販売員にも意見を聞くと、万引き防止よりも、手助けを必要としているお客さんに気づくためにミラーを見る方が仕事が楽しく能動的になれる…という意見だった。そこで、気配りミラーととらえ直し、様々なミラーの新製品を生み出した。 ■フラットでありながら凸面鏡のように広角の広い範囲を映し出せる「FFミラー」を利用して、エレベーターミラーを開発。それを航空機の手荷物棚ミラーに使えると気づくと、客室乗務員たちに手荷物棚のチェックがどのように行われているかを徹底取材し、それを元に国内外の航空機メーカーに提案して世界中の航空機に採用させた。 ■小宮山栄社長は、それらの開発ストーリーをひとつひとつ物語として記録。「コミーは物語をつくる会社です」という本にまとめ、社員に読ませ、社是としてユーザー満足の追及を訴えている。 取材先 コミー |
エレベーターミラー(上)と航空機手荷物棚のFFミラー |
||||
【1307b11】どんな葉っぱが求められるのか教えを乞う | |||||
■料亭や割烹店に何度も通い、板前に頭を下げて教えを請うたが、「お前に教える義理はない」と断られた。正面から客として料亭に入って教わろうとしたが、それでも拒まれた。葉っぱを商売のタネにしたいという魂胆が透けて見える。そんな話に付き合う義理はないと、料理も出してもらえなかった。ボロボロ涙がこぼれ、自分という人間が試されているのだと思った。もっと自分を磨くしかないと思ったという。 ■少ない給料をやりくりして、あえて客として高級料亭に通い続けるうちに「そこまで言うなら」と教えてくれる板前が現れた。葉っぱが季節感を先取りするものでなければならないこと、器の色や形に合わせて、様々な色・形・大きさの葉っぱが必要になることを教わり、それに合わせて、求められる葉っぱの品質・栽培方法・供給方法を工夫したことから、徳島県上勝町の葉っぱビジネスが始まった。 |
葉っぱで彩られた日本料理 |
||||
▲ページトップへ |