絵で見る創意くふう事典  》 第13章 顧客指向  》 解説 「お客さま」とは
 
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顧客指向‐1300  BACKNEXT
 解説   「お客さま」とは


必要なだけ作って必要とする人たちに分け与えるという計画経済は、1978年以後中国が改革開放をすすめ、1991年にソ連が崩壊したことで、大幅に後退しました。いま、世界中のほとんどの地域は、自由主義経済の下にあります。そこでは、人々は自由にモノをつくり、自由にモノを買います。買ってもらえる商品だけが勝ち残り、買ってもらえなければ市場から敗退します。

モノが不足しているときは、店に並べて「さあ、買ってください」と声をかけるだけでよかった。生きていくために、みんないろんなモノを必要としていました。しかし、売りたいという競争者が増えてきて、必要なモノをみんなが手に入れてしまうと、モノを並べるだけでは売れない。買ってもらうには、お客さまに新たに買いたいという気持を起こさせなければなりません。それがあると、日々の生活がもっと便利になり、もっと豊かになり、もっと快適になり、もっと楽しくなり、夢が広がりそうだと思わせなければなりません。

現代企業は、そのために、あらゆる知識と手段を動員してしのぎを削ります。どんなモノを、どんな人が、どんな動機で買っていくのか、それに関心をもつ人たちがどこにどれくらいいるのかを統計学と情報技術を駆使して調べ上げています。あるいは、ターゲットにした人たちにどのように働きかけたら関心を示すかを、心理学を駆使して調べています。そして、メディア、音楽、芸術、芸能、お笑い、スポーツ…まで、ありとあらゆるものを総動員してお客さまの関心を自社製品に誘導します。自由主義経済体制下の人間社会の華やかさと多様さは、このお客さまの心をとらえようとする競争の中から生まれています。

通信販売やネットショッピングを別にすると、商品・サービスのほとんどは、最終的には人と人との関係の中で売られていきます。直接お客さまに接する販売員、サービス員がお客さまの心をとらえられるかどうかが、事業の成否を分けるのです。

それでは、販売・サービスの現場では、どのようにしてお客さまの心をとらえようとしているのか。この章ではその具体例を集めました。

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