絵で見る創意くふう事典  》 第12章 組織  》 C参画させる
 
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組織‐1204 C参画させる BACKNEXT

従業員に自ら創意くふうさせるためには、経営をガラス張りにし、従業員に判断できる情報を提供すること、そして従業員の意見を聞く場と仕組みとルールを作ることです。そのための事例を集めました。

 このページの掲載事例→        ●120401 提案制度をつくる  
 ●120402 若手管理者に提言させる  
 ●120403 「経営の日」と「建設の日」をつくる  
 ●120404 経営計画を社員に決めさせる  
 
【120401】 提案制度をつくる  
 
従業員にそれぞれの立場でもっとこうした方がよいというアイデアを提案させるために、多くの会社は提案制度を設けている。

提案制度を利用して提案が出てくるようになるためには、制度が信頼に足りるものでなければならない。そして、制度に信頼感を植え付けるために最も大切なのは、従業員の提案に対して必ず上司が回答を与えることである。採用の場合には感謝と賞賛の言葉が必要であり、不採用の場合には、不採用の理由と、どう書けば採用される提案になるかのアドバイスが不可欠である。


   
 
【120402】 若手管理者に提言させる   

[事例1]
転写印刷機メーカーの事例。若手幹部を育成するために「ジュニアボード」を組織している。7つの部門から1人ずつ選ばれた中間管理職が集まって役員会の数日前に役員会と同じテーマで議論し、ジュニアボードとしての意見を役員会に提案する。当初は与えられたテーマについて議論するだけだったが、その後自分たちなりのテーマでデータを集め、提案することが増えた。メンバーの任期は2年。多くの社員がメンバーを経験した結果、全社的な視野で物事を考えられる社員が増えている。

[事例2]
ソフト開発会社の事例。30年前、この会社がかつてコンピュータ販売をしていたとき、取引相手は,中小・中堅企業の経営トップで、社員には経営感覚が不可欠だったことから「ジュニアボード制度」がつくられた。
選ばれたジュニアボードのメンバーが役員会から提起されたテーマについて検討し、意見をとりまとめて役員会に提言する。その中から,たとえば、資格取得者に祝い金や手当を出す公的資格取得奨励制度などが生まれている。また,近年は同社が得意としてきた物流システムが不況によって伸び悩んでいることに対応して,物流システム提案に関わる社員教育のあり方の再検討をすすめている。
現在のジュニアボードは30代の課長クラスが中心だが、近年はもっと若い20代を中心に「ヤングボード制度」を併設している。このクラスには主に働きやすい環境づくりの提言を求めてきたが,最近は自立型社員育成のために,従来トップダウンで決められてきた年間計画に個人の意見をどう反映させるかというテーマに取り組んでいる。

参考記事 → usac.pdf P1

   
 
 【120403】 「経営の日」と「建設の日」をつくる  
 

プリント基板ハンダ印刷版洗浄装置メーカーの事例。
毎月第1土曜日を「経営の日」として、正社員21人全員で事業計画、売上目標、組織改革など、経営に関するあらゆるテーマを話し合っている。自ら手を上げた社員にはチャンスを与え、やってみさせ、次の経営の日に結果をフォローする。この方法で権限委譲し、参画意識を盛り上げ、部門を越えた協力を生み出し、独自技術による強い商品開発に結び付けている。

また、第3土曜日は「建設の日」と決めている。同社の社屋はもともと自分たちで手づくりしたものだったが、「建設の日」には全員総出でペンキ塗り、コンクリート塗り、周辺整備を行う。社員が交代で「棟梁」役を引き受け、棟梁がすべての段取りを行い、社長を含む全員に指示命令する。自分たちの職場を自分たちで作り上げることで、愛着と愛社精神の醸成を狙っている。 

参考記事 → sawacorporation.pdf P2〜4
   
 
 【120404】 経営計画を社員に決めさせる  

牛タン専門チェーン店の事例。
同社社長は、その昔、喫茶店、ファミリーレストラン、ラーメン店など業態の異なる店舗を広範な地域に展開していた。いずれの店も評判がよくて行列ができるほどだったが、遠隔地に展開していたことと店ごとに業態が異なったために管理が行きとどかず、従業員の不正を誘発し、限界を感じて結局20店近いすべての店舗を一旦閉鎖した。その後、業態を牛タン専門に絞り込み、すべての店舗を新宿から30分圏内に集約したものである。

社長は現在、従業員を頻繁に本社に集め、本社からも店に出向いて、店の将来の理想を語り、お客様の心をとらえるための創意くふうを一緒に考えている。さらに、経営計画立案に際しては、社長はアドバイザー役に徹してすべてを従業員に決めさせている。
「会社というのはいくら儲けてもつぶれてしまっては何にもならない。私は100年続く企業を目指そうと考えたのです」と社長はいう。


参考記事 → negishi.pdf

   
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